7人組人気グループ・BALLISTIK BOYZ(BBZ)の新EP盤「Stardust Forever」が8月13日に発売される。ラップ担当の海沼流星(26)は「ラップ部分はいい意味でラップらしくなく、ボーカルテイストになっている」と自信を見せた。

7月31日からのツアーについては「ファンを喜ばせる演出をしたい」とも。昨年の日本武道館公演やEXILEのライブに参加したこと、そして憧れのG―DRAGON(36)への思いなどを聞いた。

 EP盤には新録4曲が収録されているが、リード曲の「Stardust―」を選曲するまでにはいろんな意見が出たそうだ。

 「曲選びに当たって候補に挙がったのが十何曲ほどあって、正直、いい作品ばかりでした。最初はメンバーの意見もバラバラで、僕も最初は違う曲を選んでました。僕らの第2章が始まるという節目を考えたら『今までやったことがなかった楽曲をやってもいいんじゃないか』ということで、この曲を選びました」

 近作の「HIGHER EX」「SAY IT」とは違いポップパンク調で、疾走感のある楽曲に仕上がっている。

 「今回、ボーカルはいつもの感じだと思いますが、ラップの方はめちゃラップテイストというよりボーカルチックで、いい意味でラップらしくなくて『ラップの人たちも歌えてしまうんだ』って感じるはずです。最近、僕らラップチームもよく歌を歌うことも多かったので、そんなに違和感なく歌えました。僕的にはゴリゴリのラップもいいですが、逆にどバラードを歌うのもすごい好きです(笑)」

 今月31日、千葉・森のホール21(松戸市文化会館)からアジアツアー「IMPACT」がスタートする。

 「今のところ国内10公演と海外は台北とバンコク公演が発表されています。国内は初めてライブに来ていただく方にも楽しんでいただきたいので、いろんな仕掛けを用意しています。海外公演は僕らが海外で培ってきた経験を生かしたい。

現地で好まれるテイストを入れていきたいです」

 昨年11月、デビュー6年目にして初めて日本武道館のステージに立った。

 「シンプルにうれしかったです。歴史があり誰もが立てる場所ではないので、自分のグループ単独で立てて感慨深かったです。武道館では『俺らにしかできないライブやってみよう』と話し合っていて、今までのライブにプラスアルファ、ちょっと違うモノを入れました。僕ら自身も見せ切った感じもあり、みんな『過去イチのライブできた』って言っています(笑)」

 1日に行われたEXILEのライブにはBBZが“メンバー”として出演を果たした。

 「今回出させていただいたのは、武道館公演を見に来てくださったTETSUYAさんが『バリ、良かったよ』と言ってくださったことがきっかけだと聞いています。昨年末にAKIRAさんから『バリもEXILEの公演に出てください』というオファーを頂いて『出ます』と即答して、すぐに『ぜひ出たいです』と言い直していました(笑)」

 アンコールでATSUSHI(45)がグループに復活するサプライズもあった。

 「急きょ参加が決まったみたいで、復活されるのを聞いた時にはみんなが『えっ~』って。恐縮する気持ちもありつつ『この人のために死ぬ気で踊ろう』って気合の入り方も全然違ってきました。実際にご一緒させてもらうと、先輩だからとかじゃなく同じ日本人としてレジェンドすぎちゃって…。(ATSUSHIの)周りに幕が何重もあるって、もう触れられないみたいな感じ。でも後ろで歌声を聞いて感動してました」

 流星にはラッパーとして、人として手本にしているアーティストがいる。

 「僕が憧れているのはBIGBANGのG―DRAGONさんです。普段おっとりしているけどステージに立つとG―DRAGONになる。僕も人前に出るのは得意じゃないけど、ステージは自分の生きざまを表現する場だと思っているから、スーパースターながらそういうことができる彼を尊敬しています。今まで憧れるアーティストは結構いましたが、その人に合わせようと思うと、普段過ごしている自分も変わるような気がしました。でもG―DRAGONさんだけは普段の自分とあまりギャップがなくて居心地がいいんです」

 彼の生きざまにも触発されるところあるようだ。

 「彼はもともとグループの柱で『BIGBANGを絶対に売ってみせる』と言った人です。これは彼の言葉なんですけど『やるっていったことは必ずやる』とおっしゃっていて、言葉通り実践しています。自分も男として『グループの柱になる』と決めています。誰がライブに来ても『あのラッパー、絶対必要だよね』と言われるぐらい力をつけたいです」

 ステージで見せる爆発力は彼の魅力のほんの一部分。華やかな外見の裏に秘められた覚悟が、新たな道を切り開いていくに違いない。(ペン・国分 敦)

「ラップやったらいいじゃん」ELLYの言葉転機

 流星がラップを始めたきっかけは、三代目JSBのELLY(37)からのひと言だった。

 「三代目さんの(2017年の)ドームツアーにサポートダンサーとして出させていただいた時、エリーさんから『俺(ELLYのソロ名義のCRAZYBOY=現CB)のサポートダンサーやって』と言われて、さらに『次の新曲のMVに出て』ってオファーされて、(CBの)MVに出ることになりました。

それである時に『ラップやったらいいじゃん』と勧められて、その時は『ラップですか?』って答えたんですが、その言葉がきっかけでラップを始めたんです。これはエリーさんのおかげで、たまにお会いすると『そういえばきっかけはこれだったな』みたいな話もします(笑)」

 ◆海沼 流星(かいぬま・りゅうせい)1999年6月19日生まれ。26歳。群馬県出身。中学からダンスを始め、高校時にEXPG大宮校に入所。2017年にVBA5にラップ部門に出場するも最終審査で落選。その後BBZのメンバーとなり、19年にアルバム「BALLISTIKBOYZ」でメジャーデビュー。趣味のゲームはプロ級で、eスポーツの公式大会で優勝経験がある。日本語とポルトガル語のバイリンガル。身長170センチ、血液型O。

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