“女子高生社長”として注目を集めた起業家の椎木里佳さんが26日に自身のインスタグラムを更新し、「こども家庭庁こども家庭審議会委員」に就任したことを報告した。

 椎木さんは「【ご報告】」のタイトルで書き出し「このたび、内閣総理大臣より任命を受け、こども家庭庁こども家庭審議会委員を拝命いたしました」と委員を引き受けたことを報告。

続けて「出産前と後では、社会の見え方も、働き方の価値観も大きく変わりました。『子ども』『家族』『家庭』への関心がぐっと深まった中で、こうした機会をいただけたことに、今は強く背筋が伸びる思いです」と決意を記した。

 さらに「こども」「家庭」に関わる理由の一つも明かした。「私にはダウン症を持つ従兄弟の俊太朗がいます。1歳違いで、幼い頃からよく一緒に遊び、当たり前のように“家族”として時間を過ごしてきました」と告白。続けて忘れられないエピソードも記述。

 「初めて『人と違うんだ』と感じたのは、小学校低学年の頃。一緒に電車に乗っていたとき、向かいに座っていた中学生が、こちらに聞こえるような声で言いました。『あの子、可哀想』たった一言。でもその言い方には、明確な線引きがありました。まるで、『あなたたち』と『私たち』は違うんだと、無言で突きつけられたような感覚。その一言は、幼い私にとって、とても強烈でした。

説明のいらない『あの子は違う』という目線。好奇と無理解が混ざった視線。本当は言い返したかった。でも、なんと言えばいいのか分からなかった。俊太朗は、何一つ“特別扱い”されるような存在じゃなく、私と同じように、笑って、遊んで、日常を過ごしていました。それなのに、まるで“可哀想な存在”かのように見られていると感じた瞬間、小さな私はその気持ちに名前をつけられないまま、ただ胸がざわざわしていました。そのときの空気と感情は、大人になった今も夢に出てきます。でも、俊太朗は“可哀想”なんかじゃない。むしろ、ラブパワー全開で、まわりの人にたくさんの愛を届けてくれる子です。一緒にいると自然と笑顔になる魅力を持っています」

 このような経緯から「こども」「家庭」に関わる政策の場に立つことに「深い意味を感じています」とし、「比べて線を引くのではなく、その人らしさをそのまま受けとめられる社会であってほしい」と思いを記した。「この審議会では、声になりづらい声をすくい取り、多様な家族のあり方や、子どもたちの「生きやすさ」を育てていけるような提言をしていきたいと思います」と決意も述べた。

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