漫才コンビ「アキナ」の山名が27日、大阪・ミナミのラフ&ピースアートギャラリー大阪で書道家・永山玳潤(たいじゅん)氏の個展開催記念の書道パフォーマンスに参加。大きなキャンバスに伸び伸びと、山名は「動」、玳潤氏は「静」としたためた。

 玳潤氏の決めポーズ、顔の前で人さし指を立てるパフォーマンスで精神統一した山名。続いて、心の中でご先祖様に願った。「むっちゃ元気なおっさん、来てくれ!」。巨匠のアドバイスに従って1画目は「“押す”ではなく“突く”」。大筆をドスンと純白のキャンバスに突き立てた。そして、ひと筆ひと筆、力強く心を込めて「動」の字を完成させた。

 「風邪引いたときとか緊張するときとか、何かしら自分にパワーがいるとき、ご先祖さんに来てもらうんです。多分ご先祖さん、全員味方でしょ。むっちゃ元気な人とか、緊張せえへんおっさんとかおったと思うんですよ」

 筆先には“もう一人の生き霊”も乗せていた。

 「CM中とかようシャドー(ボクシング)とかされてるんで、あれ見て(突き方を)覚えました。きょうはご先祖さんと雅さんが来てくれました」

 MBSテレビ「せやねん!」(土曜・前9時25分)で共演するトミーズ雅も力を貸してくれたと強調した。

 玳潤氏が「静」と筆を入れて、コラボ作品は完成。

玳潤氏が「勢いと落ち着きと平静と動揺と」と勢いで作品を命名しようとしたが、報道陣の「長いです…」というダメ出しで「勢いと落ち着き」に落ち着いた。

 人生初のパフォーマンスを終えた山名は「むっちゃうれしかったです。やってみたかったんで。ぶわ~っと歓声が沸いて『上手~』と言っていただいて『あ、上手なんや』て(笑)。自信が出ました」と手応えありありの様子だった。玳潤氏も「突きがさすがやなと思いました。(1画目で)もう成功やと思いました」とトミーズ雅のあらたかな霊験にうなずいていた。

 山名は数年前、書道家の信貴黎香氏(現・聖玉氏)を“家庭教師”として呼び寄せ、書の道を歩み始めた。「いざ先生に習って、筆でバ~ッて書いたとき、ヘタなのに雷落ちたような(衝撃)。それくらい楽しかった。そっから狂ったように」と夢中で筆を振るった。コロナ禍の終息や結婚、子育てもあり、近年は筆を置いていたが、今春、地元の滋賀・日吉大社で「生きる」と書いた作品を奉納。

それが2年ぶりの書だったといい、再び筆心に火がついた。

 この日の出来栄えを、山名は「僕は100点満点」としたが、玳潤氏は「99点。1点はこれからの伸びしろに期待するという意味で、いかがでしょうか」と山名のポテンシャルに期待していた。

 永山玳潤氏の個展「Tyjun Nagayama Solo Exhibition 彩縁―SAIEN―」は、大阪・なんばグランド花月に隣接する「ラフ&ピースアートギャラリー大阪」で26日から7月7日まで開催。開場時間は午後1~6時。火、水曜定休。6月29日、7月5、6日に玳潤氏の書道パフォーマンスを実施。各日午後3時から30分間(入場無料)。

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