NHKは28日、俳優の横浜流星が主演する大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」(日曜・午後8時)の新キャスト11人を発表した。藤間爽子、甲斐翔真、歌手の新浜レオンが大河初出演を果たす。
今回発表されたキャスト陣は老中・田沼意次(渡辺謙)が失脚し、寛政の改革へ向かう激動の時代を蔦重とともに駆ける仲間たち。田沼意次に代わり老中首座として寛政の改革を行う松平定信は井上祐貴が演じる。2019年放送「ウルトラマンタイガ」の主役・工藤ヒロユキで人気を博した井上は23年放送「どうする家康」以来の大河出演。「松平定信は、やはり〝対田沼〟というイメージを持っていたのですが、台本を読んでよりそのイメージが確固たるものになりました」とコメントし、町人文化に厳しく出版統制を強化し、蔦重(横浜)の出版活動に大きな影響を及ぼす役どころを演じる。15歳で第11代将軍に就き、定信とともに改革に取り組む徳川家斉は18歳の城桧吏が演じる。
蔦重と狂歌集の編集・出版で協力する宿屋飯盛は又吉直樹が演じる。狂歌四天王の一人に数えられた狂歌師で、日本橋で宿屋を営んでいたことが狂名の由来とされる。又吉は「江戸狂歌文化の礎を築いた宿屋飯盛。このたびは貴重な機会に恵まれましたので、飯盛の感覚に少しでも触れてみたいと思います」とコメントしている。のちの喜多川歌麿(染谷将太)の妻となる、きよ役で藤間爽子、生活に困窮する市民のリーダー格の一人として、新之助(井之脇海)と共に世の流れに立ち向かう大工・長七役で甲斐翔真が登場する。また江戸浄瑠璃の流派のひとつ、富本節の全盛期を支えた富本斎宮太夫役を新浜レオンが演じる。
江戸の北町奉行・曲淵景漸役に平田広明、蔦重の店、日本橋・耕書堂の女中たか役に島本須美が起用され、徳川御三家の水戸藩第六代藩主・徳川治保を奥野瑛太、昌平坂学問所の教官を務めた寛政の三博士・柴野栗山を嶋田久作が務める。