◆サッカー◇高円宮杯Uー18プリンスリーグ東海 第9節 静岡学園セカンド1-1浜松開誠館(28日・草薙陸上競技場)
前期の最終節が行われ、4位の静岡学園セカンドは3位の浜松開誠館と1―1で引き分けた。0―1の後半44分にFW沢井翼(そら、2年)が同点ゴールを決め、勝ち点1をつかんだ。
静学セカンドが土壇場で追いついた。後半44分、ゴールに背を向けた状態でボールを受けた沢井が、鋭く反転してシュートを放った。4月の開幕戦以来8試合ぶりの得点に、背番号10は「得意な形が出せた」とガッツポーズを繰り返した。夏の中断前最後のリーグ戦。大学受験の準備に入る複数の3年生にとっては引退試合でもあり「絶対に負けたくなかった」と胸をなで下ろした。
主導権は握られた。前線から激しいプレスを受け、なかなかボールを運べず前半36分に失点。それでも焦らずチャンスを待った。後半25分に訪れた1対1のピンチは、GK有竹拓海(3年)が止めた。今月1日の県総体準決勝ではトップチームがPK戦の末に敗れ、県3連覇の夢を止められていた因縁の相手。雪辱に向け、イレブンは気合が入っていた。
27日のトップチームの練習には、ポルトガル代表FWジョアン・フェリックスが特別参加。見学した沢井は「ボールを失わない。どんな状態でも落ち着いている」と刺激を受けていた。その効果か、この日はゴール前でも「冷静に打てました」と笑った。身長179センチの大型FWに、北川慶監督(37)も「持っているものは面白い。これを自信にしてほしい」と期待を込めた。沢井も「中断期間に長所を伸ばしてトップ昇格を」と気を引き締めた。
(里見 祐司)
〇…浜松開誠館は全国高校総体前最後の公式戦を勝利で飾れなかった。前半36分、左サイドを抜け出したMF高橋成(なる、3年)が強烈なミドル。GKがはじいたところを主将のMF川合亜門(3年)が冷静に蹴り込んで先制した。しかしその後のチャンスで決め切れず、後半終了間際に失点。痛いドローに、青嶋文明監督(56)は「あれだけ外していたらこうなる。