◆JERA セ・リーグ 巨人1―0DeNA(29日・東京ドーム)

 巨人がDeNAに競り勝って、20年8月の阪神戦(東京D)以来となる同一カード3連続完封勝利を達成した。中山礼都内野手(23)がプロ初アーチのソロを右翼席にたたき込み、その1点を4投手の継投で守り抜いた。

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 中山が最も大事にしている練習がある。「素振り」だ。「地味ですけど、一番バッティングに生きてくると思っている。ボールを打つとフォームが崩れたりすることもあるけど、素振りなら自分の気をつけることを意識してやることができる。めちゃくちゃ重要だと思う」。さまざまなトレーニングが普及している現代でも、打者の原点ともいえる練習を怠らない。

 今春のキャンプ。全体練習が終わった後に、必ずグラウンドや室内練習場で行っていたのはやはり素振りだった。「納得するまで振ろうと思って締めでやってます」。1人で己と対話した。シーズンに入ってからもルーチンは継続。何百万と繰り返した「素振り」で磨いて生まれたアーチ。

待望の1本に満足することなく試合後、中山はブルペンでいつものようにバットを振っていた。(野手担当・宮内 孝太)

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