大相撲の安治川部屋は1日、今年から宿舎を置く愛知・日進市の愛知学院大日進キャンパスで大学アメフト部と合同稽古を行った。愛知学院大、名城大、中京大のアメフト部員14人は相撲場で四股やすり足、ぶつかり稽古などを体験。
今回の試みは相撲の普及などを目的に、安治川部屋が一般社団法人キャリアスポンサーシップ協会と連携して企画した。安治川親方は「アメフト(選手)は結構実業団に行くと思っていたけど、大学で辞める選手も多いと聞いた。その中でこれまでの経験を生かすことができる相撲が卒業後の一つの選択肢になれば」と、人材発掘も狙いとしていたと説明した。
実際にアメフト部員の動きを見て指導したことで、その思いはさらに強くなったという。「宝の山に見えた。相手を止めるとか、瞬発系のところは相撲と共通する部分があると思う。すごく可能性がある」。稽古を終えた選手たちに「うちから全員に内定を出しておくから」と声をかけ、転身への期待を込めた。
アメフト部員にとっても、大きな刺激となったようだ。卒業後は実業団の強豪チームに進む予定の中京大4年・鈴木満冴貴さんは力士の当たりを受け「今まで感じたことのなかった衝撃」と驚きの表情。稽古を終え「やる前は怖いイメージがあったけど、楽しかった。