元HKT48で女優の兒玉遥(28)が、アイドル時代に患ったうつ病と闘病生活をつづった初の著書「1割の不死蝶 うつを卒業した元アイドルの730日」を出版することが14日、分かった。9月19日にKADOKAWAから発売される。
福岡を拠点に置くアイドルグループ・HKT48の1期生。「はるっぴ」の愛称で親しまれ、2014年のシングル「控えめI love you!」で初センターを務めるなどグループの中心メンバーとして8年間活動したが、その裏ではSNSで心ない誹謗(ひぼう)中傷を受け、うつ病を発症。17年2月から約2年にわたる休養生活を強いられた。
天国と地獄を経験した兒玉が、いかにして病を乗り越えたのか? 2度の休養を経て、たどり着いた境地は?など、語ってこなかった真相を赤裸々に記している。
「普通の女の子だった私がアイドルという世界に飛び込んで何を感じ、どんな葛藤を抱えたのか―。その内側の気持ちをできるだけ素直に書きました」と説明。「私はアイドルとして“正解”ではなかったのかもしれません。でも、だからこそ、これからアイドルや芸能界を目指す方たちにとって、反面教師としてこの本が何かのヒントになればうれしいです」と著書に込めた思いを明かした。
うつ病になって8年。発症時は、医師から「元気な姿に戻れる確率は1割」という衝撃的な宣告を受けた。「今も気持ちが不安定になる時はあります。『完全に治った』『すごく生きやすくなった』と言えるわけではありません」。
10月11日に東京・渋谷で発売イベントを行い、ファンに思いを伝える予定。「たくさんの方に支えてもらい、迷惑もかけてしまった私ですが、まだまだ成長の途中。そんな私の歩みと思いが誰かの救いや共感になれたら―。心から願っています」と話した。
◆兒玉 遥(こだま・はるか)1996年9月19日、福岡県出身。28歳。2011年HKT48の第1期生オーディションに合格。12年AKB48の「真夏のSounds good!」で初選抜メンバー入り。16年AKB48選抜総選挙で自身最高の9位。復帰後の19年グループ卒業。現在はドラマやバラエティーで活躍中。