女優・のん(32)がABEMAの連続ドラマ「MISS KING/ミス・キング」(9月29日配信開始、月曜・後8時)に主演することが14日、分かった。

 憎しみにとらわれた女性が、将棋を通して人生を取り戻す姿を描いたオリジナルストーリー。

のんが演じるのは家族を見捨て、将棋界で成功を収める天才棋士の父を憎む飛鳥。復讐(ふくしゅう)心から才能を開花させると、ある出来事をきっかけに将棋の世界に足を踏み入れ、史上初の女性棋士を目指す。

 自身初の将棋ドラマ。初めて触れた世界に「やってみて感じたんですけど、将棋って格好いいなと思いました」と笑みを浮かべた。

 自らを駒に例え、「飛車、または角」と回答。「私も真っすぐにしか進めないところがあるので、(飛車は)自分に近いかな。物事を斜めに見ることもよくあるので、角のようになっちゃう時もあるかなって思いますね」と分析した。

 父が家を出た後、母が病で他界し、孤独の身となった飛鳥。つらい過去と向き合いながらも、前に進もうとする力強い姿が描かれる。

 のんは「こんなにも不幸な役は演じたことがないというくらい、飛鳥は惨めな思いをし続けます。初めてのダークヒーロー、な気分です」とコメント。「将棋のおかげで心を開いて、将棋にのめり込んでいく姿に勇気をもらえる作品。

生きている中で、嫌な思いや惨めな思いをすることもあると思うのですが、そういった時に、この作品が皆さんの力になってくれるのではないかなと思います」と願った。

 ◆棋士と女流棋士 棋士は性別を問わないが、女流棋士は女性であることが資格となる制度をいう。女性でも養成機関「奨励会」を突破して四段(棋士)になることはできるが、1931年に奨励会の前身機関が発足して以来、これまで94年間で「女性棋士」は1人も誕生していない。

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