◆「リロ&スティッチ」 (ディーン・フライシャー・キャンプ監督、公開中)

 ディズニーのアニメーションを完全実写化。日本では204万人の動員と興行収入28億円突破が発表され、全世界では興行収入9.57億ドル(約1300億円)を記録。

世界では2025年に公開された実写作品の中でナンバーワンの座を獲得し、空前の“スティッチ旋風”を巻き起こしている。

 両親を亡くした少女リロと姉のナニ。失敗ばかりの2人の生活。大人たちに引き離されそうになった姉妹の元に現れたエイリアン・スティッチは、大暴れしながらも、いつしか家族(オハナ)の愛を知っていく。

 スティッチの日本語版声優を務めた山寺宏一は、観賞中、決して山寺の顔を思い浮かばせない変幻自在の声がさすが。リロの声優を務めた永尾柚乃の生意気で愛らしい声色は観客の純粋な涙を誘う。

 小学生の頃、スティッチの裁縫道具を使っていた記者としては、アニメ版のかわいさが保たれたまま、毛並みまで伝わるスティッチの現実感をいとおしく感じた。先日発表された続編も楽しみである。(瀬戸 花音)

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