◆第105回 天皇杯▽3回戦 京都3―3(4PK3)横浜FC(16日・サンガスタジアムby KYOCERA)

 PK戦までもつれた京都―横浜FCは、京都に軍配があがった。GK太田岳志はプロ初得点に、PK戦でも2本ストップする大活躍を見せた。

 1―1で延長戦に突入すると、京都は同前半で2点を失う。それでも同後半に1点を返すと、2―3の延長後半14分にCKの折り返しからGK太田岳志が右足でボレーシュートをゴールに突き刺し、同点に追いついた。

 迎えたPK戦では2本目、3本目を太田がセーブ。最後は3―3からの5本目をDF須貝英大が決めて勝利した。

 得点のシーンではMF中野瑠馬の落としに、ステップを踏み直して右足を振り抜いた。高校時代にはFWの経験もある太田は「普段GKをしているからこそどういう動きをすれば嫌かというのをした。自分の前のスペースが空いていて『瑠馬(中野)ここに落としてくれ』と思ったら落としてくれたので、後ろからウチの選手が来たんですけど『マジで邪魔するな』と思って(笑)。自信があったので、浮かさないことだけを意識してたたきつけた」と、得点に対するメンタリティーもFW顔負け。見事、土壇場でプロ初ゴールを決めた。

 PK戦の前にはチョウ貴裁監督から「お前が歩んできた人生を考えれば絶対に止められるから」とハッパもかけられて「自信を持った。絶対に止めてやるという気持ちで」と2本目から連続でセーブ。勝利が決まった瞬間は「5人で終わって良かったぁ、」と胸をなで下ろした。

夏の暑さも吹き飛ぶ劇的勝利をサポーターに届け「平日のナイターの中、あれだけたくさんの方に120分プラスPKまで応援してくださったので勝利を届けられて良かった」と笑顔。3失点には反省を述べつつも、割れんばかりの大歓声に酔いしれた。

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