吉本興業は17日、昨年4月から同社が米ロサンゼルスで運営する日本文化の発信拠点「ジャパン・ハウス ロサンゼルス(JHLA)」(2017年一部開業、翌年全館オープン)の累計入館者が100万人を突破したと発表した。同社は外務省と、同館を5年間運営する契約を締結している。
100万人目の来館者は、ロス在住のジェフさんとダグさん。6月21日(現地時間)、映画関連のイベントに参加するため訪れたところ、節目の来館者となった。海部優子館長から日本の伝統工芸品を詰め合わせたギフトバスケットが贈られた。曽根健孝・在ロサンゼルス日本国総領事も祝福に駆けつけた。ジェフさんらは、これまでも映画イベントや大阪・関西万博の関連行事に参加。「日本の文化が大好きで、今週から日本語のレッスンも始めました。JHLAのスタッフと日本語で話してみたい」と笑顔で語った。
ジャパン・ハウスはハリウッドの中心部「オベーション・ハリウッド」内にあり、展示ギャラリーやイベントスペース、WAZAショップ、ミシュラン一つ星の懐石料理レストラン「UKA」などを備える。ギャラリーでは日本の伝統工芸から現代アート、ポップカルチャーまで多彩な企画展が無料で公開され、訪問者に魅力を伝えてきた。過去の人気企画には、ポケモンと日本工芸を融合させた「ポケモン×工芸展」(23年~24年)、日本のラーメン文化と器を紹介した「ラーメンどんぶりの芸術展」(22年)などがあり、それぞれ高い評価を得た。
現在、開催中の展覧会「NEO―JAPONISM/SAMURAI AND BEYOND」では、NHKとNHKエンタープライズの協力のもと、最新の映像技術を駆使し、歴史ドラマや武士文化を紹介している。
24年度は7件の地方創生イベントが開催され、旅行会社や現地企業を招いた商談会などが行われた。海部館長は「ハリウッドの中心で日本の魅力に触れ、日米の文化交流を深められたことを光栄に思います。今後も新たな展覧会や対面・オンラインのプログラムを通じ、日本の素晴らしさを世界に伝えていきたい」と話している。