シンガー・ソングライター鬼束ちひろのデビュー直後の2000年2月14日に行った幻のインストアライブ(東京・SHIBUYA TSUTAYA)の映像が発掘されたことが18日、分かった。8月27日に発売のブルーレイボックス「WITHOUT MY DREAM Second Code―Deluxe Edition」に収録される。

 2000年2月9日にシングル「シャイン」でデビュー。当時19歳でアマチュア時代のライブ経験もなく、無名な状態でデビュー日を迎えた。その鬼束が、デビューして初めて公の場所で歌声を披露したのが、SHIBUYA TSUTAYAでのインストアライブ。ブルーレイ化するため、映像倉庫で未公開映像テープの捜索をする中、この映像が収録されたテープが見つかった。

 当時の担当プロデューサーの土屋望氏は「彼女が生まれて初めて人前で歌う機会だった。本番前、緊張が極限に達し、彼女の瞳孔は開いたまま、何一つ言葉を発しない状態でステージに向かった。異様な空気の中、伴奏のピアニストの手も硬直した。私が最後に投げかけた言葉は『息をしろ』。聞こえていたかどうか、不明である」と回想。「この映像は、その直後をそのまま映し出している。最後に白状すると、集客のためにテレビ局のロゴ入りのカメラが必要だと思い、無理矢理頼み込んで来てもらったので、実際に撮影する予定ではなかった。カメラマン氏が『もし将来売れたら貴重だから回しておくよ』と撮影してくれた。

感謝である」とコメントした。

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