◆プロボクシング ▽WBA世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 正規王者アントニオ・バルガス―同級2位・比嘉大吾(7月30日、横浜BUNTAI)

 元WBC世界フライ級(50・8キロ以下)王者でWBA世界バンタム級2位・比嘉大吾(29)=志成=の挑戦を受けるWBA世界同級正規王者アントニオ・バルガス(28)=米国=が23日、来日した。

 ドエル・モンテス・ヘッドコーチらと羽田空港に姿を見せたバルガスは「長時間のフライトでもずっと寝られたのは体調はいい。

ラスベガスでのキャンプを終えてきたのでバッチリ」と上機嫌。モンテス氏によると、メインのキャンプは米フロリダで行ったが「何か新しいことをやろうとラスベガスに移ってキャンプを行った」という。「ラスベガスで約1か月半、スパーリングは60ラウンド近くやった」とバルガス。パートナーには「比嘉選手と体格、スタイルが似ている選手を召喚した」と比嘉対策を重ねたという。

 バルガスは昨年12月、ウィンストン・ゲレード(ニカラグア)とのWBA世界同級在王座決定戦に10回TKO勝ちし、暫定王座を獲得。WBA世界バンタム級王者は堤聖也(29)=角海老宝石=だったが、左目の手術を受けたため、バルガスが正規王者となり、堤は休養王者となった。その後、暫定王者には世界5階級制覇王者のノニト・ドネア(42)=フィリピン=が就き、バンタム級戦線は混沌(こんとん)としている。

 「比嘉選手はグッドファイター。過去の試合は2試合見たし、しっかり研究している。僕のベルトを取りに来るだろうから奪われないようにしたい。アウェーになるけど、エキサイティングな試合を見せられるようにしたい」とバルガス。比嘉の攻撃については「オーバーハンドフックに気をつけたい」と警戒した。

正規王者として迎える防衛戦だが「終われる立場になった。一人の一人の、男の戦い。まずはベルトを守って帰ること。KOを狙える場面がくれば、そういう勝ち方になるだろう」と自信を見せた正規王者。一方で「WBC、WBO、IBFと他の団体のベルトも頭にはある」と将来的には統一王座獲得を目指す青写真も描いている。

 戦績は、バルガスが19勝(11KO)1敗、比嘉が21勝(19KO)3敗2分け。

 試合はU―NEXTでライブ配信される。

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