歌舞伎俳優の坂東巳之助、中村隼人が2日、東京・銀座中央通りで行われた夏祭りイベント「ゆかたで銀ぶら2025」に浴衣姿で登場した。

 2人は3日に初日を迎える歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」(26日千秋楽)の第1部で31年ぶりの上演となる「男達(おとこだて)ばやり」に出演する。

町奴(まちやっこ)の朝日奈三郎兵衛を演じる巳之助は「歌舞伎好きにはなじみ深い、『幡随長兵衛』に出てくる唐犬権兵衛(市川猿弥)、『番町皿屋敷』に出てくる放駒四郎兵衛(中村福之助)が、同じ町奴という役どころで出てきます。同じ役名でほかの作品に出るのは、江戸の世話物では珍しいこと。そこをお楽しみに」とアピールした。

 旗本の三浦小次郎役の隼人は「巳之助さん演じる町奴の朝日奈、僕演じる旗本の小次郎、町人と旗本の男同士の張り合い、身分の違い、キャラクターの対比が面白い」と見どころを解説。「老人を救う場面があり、2人がどう救うのか、どちらが救えたのかにも注目してください。時間も1時間10分ほど。見やすい作品になっています」と呼びかけた。

 夏祭りの雰囲気を味わい、巳之助は「参加できて光栄でした。暑いので、熱中症対策をして歌舞伎座にお越し下さい」とメッセージ。隼人も「暑い日が続きますが、舞台はもっと熱い作品に仕上がっています」と力を込めた。

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