歌舞伎俳優の中村七之助が3日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「八月納涼歌舞伎」(26日千秋楽)の第2部「日本振袖始(にほんふりそではじめ)」に出演した。

 「日本書紀」「古事記」に登場する素戔嗚尊(すさのおのみこと)による八岐大蛇(やまたのおろち)退治などの神話をモチーフに、近松門左衛門が書き上げた。

坂東玉三郎が監修で、七之助がかなわぬ恋への執念から美女を取り尽くそうとする岩長姫実は八岐大蛇を初役で勤めた。

 妖艶(ようえん)な岩長姫が徐々に八岐大蛇の本性を現していく様子が見どころ。八岐大蛇の生贄(いけにえ)となる稲田姫を中村米吉、八岐大蛇退治に挑む素戔嗚尊を市川染五郎が演じた。七之助は「今年も納涼歌舞伎に出演できて、うれしいです。千秋楽まで突っ走ります」と意欲を見せた。

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