「Mrs. GREEN APPLE」のボーカル・大森元貴が、今田美桜主演のNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜・前8時)に、4日放送回から作曲家役で初出演している。このほど、スポーツ報知などの取材に応じ、ドラマデビューへの思いや役作りを語った。

 「アンパンマン」の生みの親・やなせたかしさんと妻・暢さん夫婦をモデルに、ヒロイン・朝田のぶ(今田美桜)と、幼なじみで夫の柳井嵩(北村匠海)の歩みを描く。大森は昭和を代表する作曲家・いずみたく氏をモチーフにした、いせたくや役を演じる。

 大森は、4月公開の映画「#真相をお話しします」でtimelesz・菊池風磨とダブル主演を果たしたが、ドラマへの出演は初めて。「『テレビの中の人になりたい』と思ったのは、ドラマという表現に憧れを抱いていたこともきっかけのひとつなので」とドラマデビューの喜びを語る。

 本作で演じる役柄は、学生時代から50代まで描かれる。「年齢が幅広いし、ビジュアルもどんどん変わっていく。朝ドラの壁を感じています」と苦笑い。自身もアーティストとして音楽に向き合う身であることから「シンパシーを感じるなんて言ったら恐れ多いですが、音楽で人の心を明るくしたいという根幹の部分は通ずる部分がある」と語った。

 役作りにも余念が無い。襟足が伸びたヘアスタイルは自身のトレードマークとも言えるが、本作出演にあたり大胆にカットした。

 「役のために切りました。朝ドラから逆算して、切るまでの間に伸ばして金髪に染めたり遊んだりしたので。

今はおかげでドライヤーが楽になりました」

 演じるたくやは、嵩が作詞を担当した「手のひらを太陽に」の作曲を手がけることになっていく。歌唱だけではなく、なじみのないピアノ演奏も挑戦している。

 「僕は楽譜が読めないので動画を見たり、メンバー(でキーボード担当)の藤澤(涼架)に教えてもらったりした。藤澤からは『1週間で(習得は)無理だよ』と言われたけど、楽屋にピアノを置いてもらって練習しました。初日にピアノを弾くシーンがあって『最悪だ!』とドキドキしましたが、撮影は楽しかったです。耳コピの部分もあれば気合で乗り越えた部分もある」

 音楽と俳優の表現の違いについては「音楽は自分の言葉を扱うので、今日の自分(のコンディションや感じていることがどんなことか)にもよる。お芝居は用意してくださった言葉に、どうちゃんと対応できるかなので、演技の方が気が引き締まってます」とちゃめっ気たっぷりな笑顔で語る。

 多忙を極める中、二足のわらじを履くことには「挑戦させていただけるものには、精いっぱいの愛情でお返ししたい。スケジュールは忙しいけど、心は忙しくないので」と表現への探究心と責任感の強さをにじませた。

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