一般社団法人「日本歌手協会」の「米国友の会」(藤本章会長)設立5周年を記念した「米国歌謡祭」が10日(日本時間11日)、米・ロサンゼルスの日米文化会館アラタニシアターで開催され、日本歌手協会会長で歌手の田辺靖雄、理事長・合田道人、理事・あべ静江、九重佑三子、工藤夕貴、ロス・インディオスの香嶋優貴らが出演した。

 会場には現地在住の日系人などを中心に約850人が来場。

田辺と九重は夫婦で仲むつまじく「ヘイ・ポーラ」を歌い上げ、あべは代表曲「みずいろの手紙」を披露。合田は「ソーラン節」「故郷」など民謡や童謡も含め全13曲を歌い上げ、観客の涙を誘った。

 映画「ミステリー・トレイン」(ジム・ジャームッシュ監督)、「ヒマラヤ杉に降る雪」(スコット・ヒックス監督)でヒロインを演じたハリウッド女優の工藤にとっては、15年ぶりのロサンゼルスへの“里帰り”。合田と共に司会を務めて同時通訳したり、ロス・インディオスの香嶋と「コモエスタ・ロスアンジェルス」をディエットし、「本場で歌えてうれしいです」と感激の面持ち。さらに「亡き父・井沢八郎が歌手時代、日系人の皆さんの前で歌うことを切望していました」と語りかけ、井沢の代表曲「北海の満月」「あゝ上野駅」を浴衣姿で歌唱し、涙を流した。

 ショーの後、メンバーはリトルトーキョーで行われた「二世ウィーク」のパレードに参加し、沿道に詰めかけた人々に手を振った。田辺会長は「協会のアメリカ支部を設けていただき感無量です。こんなに大勢のお客様が来て下さったことに感謝申し上げます」と述べ、合田理事長は「たくさんの皆さんが日本の歌を待ってくれたことを実感しました。昭和100年、戦後80年の記念すべき2025年に実現できて感動です来年以降もこうした催しが続けられたらうれしいと思います」と話した。

 「日本歌手協会第52回歌謡祭」は10月16日、17日に東京・江戸川区総合文化センターで開催される。

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