女優の永瀬莉子(23)が飛躍中だ。昨年にTBS系「その着せ替え人形は恋をする」で初の地上波連ドラ主演を飾ると、今年も同局系「御上先生」「初恋DOGs」などにレギュラーキャストとして出演。
大人っぽい落ち着きを漂わせながらも、永瀬が時折見せる笑顔は輝かしい。趣味を聞かれた際には「LEGOなんです…」と恥ずかしそうに明かしながら「言えた!」と笑い声を上げるチャーミングな一面も。ドラマなどでは凜(りん)とした表情で繊細な心情を表現することもあるが、普段の姿は愛嬌(あいきょう)も兼ね備える、かわいらしい23歳だ。
ここ数年、女優としての活躍が目覚ましい。昨年にTBS系「その着せ替え人形は恋をする」で初の地上波連ドラ主演を飾り、今年も同局系ドラマ「御上先生」「初恋DOGs」にレギュラーキャストとして出演。着実にステップアップを遂げており「作品ごとに学びが多くて、一歩ずつ前進できてる実感があります」と手応えを口にした。
ドラマ初出演は2019年。「始めた時からすごく楽しいなと」。中でも、女優業にのめり込むようになるきっかけとなったのは、翌20年にABEMAで配信された連続ドラマ「17・3 about a sex」で初めて主演を務めたこと。「監督さんとプロデューサーさんが初めての私にすごくサポートしてくださって、いろんなことを教えていただいた。自分の中で続けたいなっていう思いと、もっと学びたいなっていう気持ちが増しました」。
女優デビューを果たした当初から多くの仕事が舞い込んできたが「10代は日々うまくいかないなって泣きながら最寄り駅まで帰ったこともありました」と明かす。でも、その悔しさは向上心があるからこそ。「常に前作を超えていきたい、レベルアップしていきたいと思ってやってきた。ここまで来られたのはコツコツやってきたからかな、というのは一つ自信になってます」。真摯(しんし)に一つ一つの作品と向き合ってきたことが今の活躍につながっている。
芸能界入りは高校1年生だった18年。もともとは小学生の時にスカウトを受けたことで芸能界に興味を持ったが、当時は中学受験を控えていたこともあり「あまり現実的に考えてなかった」と振り返る。
それでも、中学に進学して一段落した頃、「『そういえば、自分って何をやりたいんだろう?』って考えた時に思い出して」と気持ちが再燃。両親に芸能界への思いを伝えた。
すると、自身が知らない間に父が現在の所属事務所である「ソニー・ミュージックアーティスツ」のオーディションに応募。ある日、ポストをのぞくと「ソニー」と書かれた封筒が届いていた。
最初はマネジャーの勧めでファッション雑誌「Seventeen」のオーディションを受け、専属モデルに合格。人目を引くルックスとスタイルが評判を呼び、若い世代を中心に注目を集める存在となった。
そんなモデル活動で培った経験も生かし、20日には自身初の写真集「glimmers」を発売する。「雑誌とかお芝居で見ていただくことは多くても、自然体な部分をお見せすることは一度もなかった。新鮮ですし、今の私を知っていただける一冊になったかなと思います」。撮影は初めて訪れた韓国で行い「食事がおいしくて、タッカンマリが印象に残ってます」と笑みを浮かべた。
「Seventeen」の専属モデルは昨夏に卒業。今は演技の仕事に注力する。目標を問われると数秒間、考え込んだ後に「やっぱり、朝ドラだったり大河ドラマにはチャレンジしたいとは思ってます」と本音をのぞかせつつ、「遠い未来を考えるよりも今を着実に頑張れたら良いなと思いながらやってます」と自らに言い聞かせた。
◆永瀬 莉子(ながせ・りこ)
▼生まれ 2002年8月13日、広島県。23歳。
▼経歴 18年、ファッション雑誌「Seventeen」のミスセブンティーンに輝き、同誌の専属モデルに。19年、フジテレビ系「ココア」でドラマ初出演。24年、「Seventeen」専属モデルを卒業。
▼身長162センチ
▼趣味・特技 LEGO「黙々と細かい作業をするのが好きなので去年の秋からやってます。お城やキャラクターを作っています」
▼影響を受けた人 石原さとみ「視野を広く持って現場を包み込んでくださる方だった。こういう存在になりたいなと思いました」