全国高校総体の競泳は17日、広島・ひろしんビッグウェーブで開幕。宮崎緒里(いおり、浜松商1年)=浜名湖スイミングスクール=が、男子200メートル平泳ぎと400メートル個人メドレーで2種目制覇に挑む。

 怖いもの知らずの1年生が、初の全国総体に乗り込む。宮崎は中学世代が集う昨年2月のアジアエージグループ選手権(フィリピン)に日本代表として出場。50、100、200メートル平泳ぎでいずれも2位に入った。高校では個人メドレーにも力を入れており「2種目とも優勝のチャンスはあると思う」と力を込めた。

 現在の全国高校ランキングは200平が4位、400個メは9位につけている。中3だった3月の日本選手権200平では、シニア勢に交じってB決勝に進出。「上には上がいることが分かったけど、自信にもなった」。高校入学後は筋力アップに取り組み、腰が沈まない理想のフォームが完成しつつある。

 7月の世界水泳(シンガポール)男子200メートル自由形で銅メダルを獲得した村佐達也(18)=イトマン東京、中大1年=の活躍が刺激になった。昨年の全国ブロック対抗大会では東海代表のメドレーメンバーで共闘。自身は平泳ぎで優勝に貢献した。「テレビで泳ぎを見てかっこよかった。

自分もいつかは、あの舞台で泳ぎたい」。目標が身近になった。

 今回の総体はトップ級が世界ジュニアに参加し不在の種目もあり、混戦が予想される。「チャンスがある時に取りたい」。96年アトランタ五輪男子100メートル平泳ぎに出場した父・義伸さん(47)と同じ大舞台を夢見るスイマーが、タイトル取りに挑む。(塩沢 武士)

  ◆宮崎 緒里(みやざき・いおり)2009年9月23日、埼玉県生まれ。15歳。生後すぐベビースイミングで水泳を始めた。新津中2年だった昨年2月にアジアエージグループ選手権出場。174センチ、65キロ。家族は両親と兄。

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