NHK北海道の教養番組「北海道道」(総合、金曜・午後7時半)のMCを務めるタレント・鈴井貴之(63)が監督・脚本した「北海道道Presents『鈴井貴之の道民ドラマ』」の取材会がこのほど、長沼町で行われた。
住民参加型で北海道の今を描くドラマの構想を練っていた鈴井は、高校生まで過ごした長沼町を舞台にした。
廃校になる高校に通う地方の若者の将来への不安や葛藤を描いた作品で、主役の高校生役は、鈴井がオーディションした同校生徒の喜井そらさん(17)、湯浅綾人さん(15)が務めた。
俳優初挑戦の喜井さんは緊張の連続だったが、「スタッフの雰囲気が良くて、よく褒めてくれる。やればやるほど楽しく撮影できた」と振り返った。卒業後の進路で地元での就業か、東京に出ていくかを迷う役柄の湯浅さんは「親が介護の仕事をしており、僕も介護職に就きたい気持ちもあるし、東京で特撮ヒーロー(の主役)になりたいという2つの気持ちがある。主人公と似ているなと思った」と揺れ動く胸中を重ねた。
鈴井は演者としての2人の可能性を「若い子はすごい。2人の吸収力にびっくりして、撮影しながらも成長している」と評価。制作の過程をドキュメントとしても追う。ドラマは10月24日の「北海道道」で放送される。