現役引退を表明したプロボクシング元WBC世界ミニマム級(47・6キロ以下)王者・重岡優大(28)=ワタナベ=が15日、自身のインスタグラムで、弟で前IBF世界同級王者の銀次朗(25)=ワタナベ=の闘病の様子を収めた動画を公開した。
銀次朗は5月24日に行われた世界戦後に急性硬膜下血腫のため緊急開頭手術を受けた。
動画では、「意識あるところを見せてやろうぜ」と呼びかける優大に、銀次朗は右手を動かして人さし指と小指を広げたサインを作ろうとした。さらにピースサインを作ろうとしたり、優大の差し出した右手を握り返したりもした。「バイバイして」とうながされると右手首を動かすなどした。さらに、兄に促されることなく、左拳を腰の辺りで握り、右手を顔の方に挙げると、優大は「ファイティングポーズ、しよっと?」と驚いた様子を見せた。
優大はインスタで「手元だけですが、これだけでも銀の意識があること、意思疎通ができることが分かります」と投稿。左半身には麻痺(まひ)が残っているが、「大阪の病院にいた時は動かせなかった左手を動かして、今日は初めてファイティングポーズまで見せてくれました。(息してるのかと思った笑)」と明かした。
優大は「鼻から胃まで管を通して栄養を取っているので痩せてきていますが、もうすぐリハビリで口から食べたり飲んだりできるようになる予定です。そうなれば、もっとパワーが出てくるはずです」と投稿。今後は銀次朗とともに第二の人生を歩いて行くことを選択して現役引退を表明した兄は、送られてきたメッセージ全てに目を通していることを明かし「俺がめっちゃ元気出ました、やる気がみなぎってきました。みんな優しいっす、救われてます。
また報告させてください。押忍」と続けた。