2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪スノーボード男子のスロープスタイル(SS)とビッグエア(BA)で、金メダルに挑む長谷川帝勝(たいが)=TOKIOインカラミ=が18日、五輪シーズンに向けて、雪上練習を行うニュージーランド合宿へと出発した。
6月の米国での合同トレ以来、約2か月ぶりの雪上練習。
ニュージーランドには父・俊介さんと2人で飛び立った。スノーボードを始めたきっかけだった父だが、海外での合宿に同行するのは初めてという。「個人で行くことになって、費用面なども考えて(父に)来てもらうのがベストだと話し合った」と、食事など生活面のサポートを買って出てくれた父に感謝を込める。一方で、幼少時は厳しい父だったそうで「何かあったらちょっと言われるかもしれない…『もうちょっと(練習を)やった方がいいんじゃない? 』とか(笑)」と、苦笑いで見据えた。
21~22年シーズン後半からSS、22~23年シーズンからBAのW杯に参戦。22年北京五輪は左足首骨折の影響で出られなかったが、23年の世界選手権BAで日本人初の金メダルに輝いた。同年9月に世界最高難度の大技で5回転半する「1980」を世界で初めて4方向全てに成功させ、世界で名をとどろかせた。今年1月のXゲームBAではキャブ(利き足と逆脚を前に反対の足を前に体の前側に回るスピン)で6回転する2160を決め、大技に磨きがかかる。
来年2月の五輪では、スノーボードの最初の種目として7日にBA決勝、18日に最後の種目としてSS決勝が予定される。19歳は「五輪は、出るからには2種目で金メダルを取りに行く。(五輪では)BAに関しては6回転が2方向必要になると思っている。どこかのタイミングでトライして、しっかり立って、いいイメージを持って五輪に行けたら。6回転も五輪前にそろえられたら、それはそれでいいかなと思っている」と大技2方向の投入に意欲。ただ、けがのリスクも考慮しながら挑戦するとし「まずは五輪に万全な状態で臨むことが一番」と冷静に見据えた。注目度の高い大舞台で輝くために、着々と準備を進めていく。