男子プロバスケットボールBリーグの理事会が19日、都内で行われ、終了後に島田慎二チェアマンが取材対応した。

 18日にNBAレイカーズの八村塁が昨年11月の日本協会(JBA)への批判的な発言に対し「僕が最近代表、協会のやり方が違うんじゃないかと指摘しているだけ。

僕はバスケで日本が強くなってほしい」などと言及。このことを受け島田チェアマンは「批判を再びしたというよりは、真意を確認されて答えた。新たな問題に対してではなく、久しぶりに日本に来てメディアに問われたから答えたことだと思う」とコメントした。

 八村は20日まで中高生向けイベントを愛知・IGアリーナで開催中。島田チェアマンは「八村選手が子供たちにイベントをやってくれるのは、日本のバスケ界のためになる」と感謝した。現在、NBAでプレーするのは八村と、ブルズとツーウェー契約を結んだ河村勇輝の2人。「改めて日本バスケ界として、海外の八村選手、河村選手とコミュニケーションを取って、誤解を生まないようにすることが大事。ダイレクトなコミュニケーションが取れる関係性の努力をしていくべき」と強調した。JBAは海外でプレーする選手との窓口となる担当者を置く方針を示しており、島田氏はJBAの次期会長候補に選ばれている。

 ◆八村の発言を巡る経過(日付は日本時間)

 ▽24年11月14日 八村がJBAの姿勢を「お金の目的があるような気がする」と批判。コーチ人事に関しても疑問を呈した。

 ▽同16か17日 JBAが八村の代理人と約1時間、オンラインで対話。

 ▽同20日 日本協会の渡辺信治事務総長が取材対応。八村が不満を持った一例として、7月の強化試合の欠場が事前に決まっていたにもかかわらず、JBAの発表が試合直前だったことを挙げ、「商業目的のために引っ張った意図はなかったが、ミスコミュニケーションがあった」などと説明。

 ▽同24日 八村は改めて「プレーヤーファースト(選手第一)の精神が見られない」などとJBAを批判。「本当に日本のバスケのためを思って言っている」と強調し、代表のあり方についても苦言を呈した。

 ▽同25日 JBAが「『ホーバス体制にてロス五輪を目指す方針』に変更はない」とコメント。

 ▽同28日 パリ五輪代表の渡辺雄太(千葉J)が八村と男子代表のホーバス監督の関係性の内情や自身の思いを約15分半にわたって激白。「悪者は一人もいない」と訴えた。

 ▽同30日 JBAの三屋裕子会長が取材に応じ、海外でプレーする選手の窓口となる担当者を置く方針と、ホーバス監督の続投を強調した。

 ▽25年8月18日 八村が昨年の批判的発言について「最近、代表や協会のやり方が違うんじゃないかと指摘しているだけ。日本のバスケに対して良くなってほしいか、僕の本心があれ(昨年の発言)。日本が強くなってほしい」などと真意を説明

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