サッカー日本代表の前田遼一コーチが22日、千葉市内で合同取材に応じた。

 23年1月に就任し、攻撃面でセットプレーを担う前田コーチは活動の中で印象に残った場面を問われ「アジア最終予選(昨年9月、中国戦)で1番初めのゴールがセットプレー(CK)で(遠藤)航の得点から生まれたこと。

練習通りの形を出してくれた」と穏やかな表情を浮かべた。

 自身の役割について「今セットプレーの仕事を任されているので、そこで一つでも得点だったりチャンスをつくって日本の勝利に貢献したい。そういうのが(チームへの)還元になると思っている」と語った。試合ごとの準備においてデザインされたCKの場合、「多いときで2~3個(種類)くらい(用意する)」。出す順番に関しても「試合によって違う。対戦相手を見て、何を一番に出したらいいかは、話し合いながら決めている」と明かした。日頃から試合映像などで研究を重ね、「基本は1試合を通して見て、その中でのセットプレーという見方をする時が多い」と話した。

 現役時代は2009年に磐田で得点王に輝くなどストライカーとして活躍。日本代表でも33試合10得点を記録も、W杯の舞台には届かなかった。コーチとして1年後のW杯が迫る中、「もちろん楽しみな部分はあるが、(森保)監督が(W杯の)出場が決まった後におっしゃった言葉で『誰も保証されていない』という言い方をしていた。その言葉が自分の中で残っていて、もちろん1年後のW杯の舞台でしっかり結果を出すためにやるのだが、次の9月、しっかり結果を残せないと、もしかしたらという思いも、胸に持ちながら。一戦一戦大事に、今までやってきたことを積み上げていけたらいい」と冷静に足元を見つめた。

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