J2ジュビロ磐田は23日、ホームで富山と対戦する。前節の水戸戦(16日、3〇1)で3試合ぶりのゴールを決めたFW渡辺りょう(28)が今季初の2戦連発に狙いを定めた。

富山DF浜託巳(28)は19年にJ3沼津入りした際の同期に当たる。仲が良かったというかつての同僚の前で躍動し、今季5度目の連勝を呼び込む構えだ。

 責任感あふれるストライカーがジュビロの勢いを持続させる。チームは前節、首位チームに快勝し連敗を2でストップ。渡辺は「継続が一番のポイント。これを続けてより良くしていけるかが課題」と表情を引き締めた。

 ベンチスタートとなった水戸戦は後半10分から出場。同41分、相手のミスで足元に転がってきたボールを見逃さず、振り向きざまに右足で決定的3点目を放り込んだ。「(相手)DFも迷っていた。自信を持って足を振り抜けた」と3試合ぶりの今季4点目で存在感を見せた。今節決めればJ1では自身初の2戦連発。「浮かれることなく準備する」と誓った。

 富山は降格圏の18位に沈んでいるが、3月のアウェー戦は1―3で敗れている。自身も後半37分から出場したが不発。「前期の借りを返す」と決意は固い。右サイドバックを務めるDF浜は沼津時代の入団同期に当たる。自身が22年夏に藤枝入りするまで3年半の時間を共にし、食事など私生活でも仲が良かったという。「身体能力あって、走れるし、体も強い選手」とリスペクトするがゲームに入れば譲るつもりはない。

 シーズンは残り12試合。8位の磐田は勝ち点41で、自動昇格圏の2位・千葉とは7差。プレーオフ圏の6位・仙台とは同2差で、この先は毎試合落とせない重圧が続く。さらに攻撃の核だったMFクルークス(31)も退団。前線の選手にはさらなる奮起が求められる。「サッカーにおいて1対1に負けない。

その根本は変わらないし、それができていないとチームとしても良くはならない。次の試合も前節以上のゲームを見せないといけない」。背番号9がここぞの場面で輝き、本拠を熱くする。

(武藤 瑞基)

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