全国高校サッカー選手権(12月28日開幕、東京ほか)への北海道代表1枠を懸けて戦う道内各地区の予選が、23日から始まる。24日に札幌地区で札幌静修と札幌月寒の勝者との初戦に臨む北星学園大付は、4月に就任したOBの下天摩(しもてんま)達弥監督(33)の下、初の全国切符を目指す。

コンサドーレ札幌U―18出身で2014~16年に現J2札幌でプレーした内山裕貴氏(30)を今春から臨時コーチに招き、向上した力を発揮し、旋風を巻き起こしにいく。

 北星学園大付イレブンが、感謝の思いをピッチで示す時が来た。同校初の道大会4強入りと、その先にある全国切符取りへ、掲げるスローガンはエナジーフットボール。FW小西海翔主将(3年)は「今まで積み重ねてきた情熱の部分、『エナジー』を前面に出して、初戦を迎えていきたい」と部員82人の心情を代弁した。

 4月にOBの下天摩監督が就任した。25年間指揮してきた高倉正史前監督(50)は、JICAの協力隊として9月からドミニカ共和国に2年間、赴く。2人の指揮官に求められてきた教えを体現すべく、あいさつの徹底など、私生活から見直してきた。「試合以外の部分も情熱を持って取り組むことで、雰囲気づくりというところから大切にしてきた」と小西主将。成果はひたむきなプレーで見せる。

 札幌などでDFとしてプレーした内山氏が、卒業生との縁で、今春から臨時コーチに就いた。2週に1回のペースで指導を受け、同氏が作る“プロ仕様”のメニューをこなしてきた。「止めて蹴ること」のこだわりをたたき込まれ、最初はぎこちなかった動きは円滑になった。

小西主将は「意識しないとできなかったことが今は無意識でやれるようになった。それは成長できてるということ」と手応えを実感している。他のスタッフや応援してくれる家族など、様々な支えに結果で恩返しする。(砂田 秀人)

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