映画「男はつらいよ」ファン感謝祭イベントが27日、東京・葛飾区のMOVIX亀有で行われ、同作の山田洋次監督(93)、笹野高史(77)が登壇した。

 区役所の結婚相談係、ヤクザ、御前さまなどシリーズ中、計12作で寅さんに出演している笹野。

山田監督は「こういう俳優さんはありがたい。監督にとって助かる存在」と信頼を寄せる。「渥美清さんが言ったの。『笹野っておもしろいよ』って。それで実際に出ていた舞台を見に行ったの」と渥美さんの強力な推薦があって出演に至ったことを明かした。

 笹野にとって渥美さんは「雲の上のような憧れの存在」だったが、「アングラ出身ですけど、ずっと“寅さん”に出たいと思い続けていた。これがきっかけで僕みたいな者が映画俳優になれた」と感謝していた。

 第1作目の公開日が1969年8月27日であることから「8・27」を記念日として同作の地元、葛飾区の映画館で開催。55周年の昨年と同じくらい“寅さん”のコスプレした老若男女が集結し、人気の根強さを印象づけた。イベント後は第42作「男はつらいよ ぼくの伯父さん」(89年)が上演された。

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