歌舞伎俳優の尾上左近が2日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「秀山祭九月大歌舞伎」(24日千秋楽)「通し狂言 菅原伝授手習鑑」で女形の苅屋姫、立役の桜丸を演じた。
「加茂堤」「道明寺」の苅屋姫は斎世(ときよ)親王と駆け落ちし、結果的に菅丞相が流罪となる原因を作ってしまう役どころ。
「車引」では一転して、立役の桜丸に。力強く梅王丸を演じる同世代の市川染五郎の勢いに負けることなく、荒事の中にも和事の柔らかさを表現した。
成長著しい左近は尾上松緑の長男で、7~8月に上演された歌舞伎「刀剣乱舞」でも注目された。