初日を迎えた俳優の横内正主演・演出の舞台「リア王2025」(東京・三越劇場)の囲み取材が4日、都内で行われた。開幕前日の3日に降板が発表されていた田村亮は音声障害による降板だと発表された。
シェークスピア作品への出演・演出は横内のライフワーク。「リア王」では主演、上演台本、演出を務める。2016年の初演から6度目となる本作。
田村はこの日コメントを発表。「三越劇場公演『リア王』、私、降板する事に決断致しました」と報告し、「私のファンの方々はじめ、シェイクスピアの『リア王』を好きな方々。そして出演者、スタッフ、関係者の方々。とにかく、大変多勢の方々にご迷惑をおかけする事になり誠に申し訳ございません」と謝罪。
降板の理由について「役者は『声』が命と言われますが、その『声』をやられました。充分に治療にはかかっておりますが九月四日の初日までに完治するとは考えられずに降板を決断致しました。突然の降板、本当に申し訳ございません」と説明した。
また、田村が演じる予定だったケント伯爵役を急きょ務めることとなった瀬田吉史について「代役瀬田吉史君はわたしと30年余り舞台を一緒に務めてまいりました俳優です。温かい目で見守って頂ければ幸いです」とつづった。
囲み取材で瀬田は「この度田村亮さんの代役としてケント伯爵をやらせていただきます。代稽古をする中で、横内さんにきめ細やかにアドバイスしていただいた。複雑な思いもあるのですが、やるからには一生懸命やらせていただきたい」と思いを込めた。
公演関係者は、2日スポーツ報知の取材に降板理由は「体調不良で声が出しづらい状態です。命に関わる病気ではありません」と説明していた。公演の公式サイトでは「急きょの代役ではございますが、出演者・スタッフ一同、心を込めて公演をお届けします。何卒、温かい支援とご理解を賜りますよう、お願い申し上げます」とコメントしている。