◆明治安田J1リーグ▽第30節 東京V4―2岡山(20日・味スタ)
東京Vがホームで岡山に4―2で勝利し、リーグ5戦ぶりの白星を挙げた。
勝利の立役者のひとりとなったのが、日大から27年加入が内定している特別指定選手のFW平尾勇人だ。
すると前半終了間際に歓喜の時を迎えた。前半アディショナルタイム(AT)3分の失点で一度は逆転されたが、その直後のキックオフから攻め込み、最後はMF森田の左からのクロスをFW平尾が滑り込みながら右足で合わせて殊勲のプロ初得点をマークした。試合の勝敗を左右する上で大きなゴールとなり「ああいうところを狙うことが自分の特長でもありますし、あそこでしっかり決めるというのが武器。それが結果に出て良かった。今までの努力が報われたなという思いです」と笑みを浮かべた。
特別な思いも胸にピッチで戦う。平尾が11歳の時、3歳下の弟を白血病で亡くした。弟の誕生日が7月10日ということで東京Vでは背番号71で戦う。平尾は「弟が胸にいると思ってピッチに立っている」と言う。だからこそ「71番という意味のある番号で、ヴェルディの勝利に貢献できたということが、一番僕の中でうれしいです」。躍動感あふれるプレーで戦い抜いた背番号71が、チームに大きな勝利をもたらした。