◆明治安田J1リーグ ▽第32節 福岡1―2広島(27日・ベスト電器スタジアム)

 陸上男子短距離で今月の世界陸上・東京大会にも出場したサニブラウン・ハキーム(26)=東レ=の弟で、ユース出身の福岡FWサニブラウン・ハナン(19)がプロデビュー戦で初ゴールを決めた。

 衝撃のデビューを飾った。

ハナンは0―2の後半42分からピッチに入り、プロ初出場を果たした。すると同アディショナルタイム2分、エリア手前左からMF橋本悠が浮き球のパスが上がると、ゴール前に勢いよく突っ込んだ。タイミング良く頭で合わせると、ボールはネットの中へ。チームは1―2で敗れたが、今後に可能性を感じさせるような一発となった。

 ハナンは187センチ、80キロの恵まれた体格を誇り、スピードやジャンプ力が武器。50メートルは「6秒台」という。兄ハキームも小学6年生までは陸上と並行してサッカーをプレーしていたが、ハナンは中学年代には元日本代表MF本田圭佑がプロデュースするソルティーロ千葉でプレーし、高校年代からは日本代表DF冨安健洋(無所属)を輩出した福岡U―18に進んだ。昨年8月の会見では「ウェリントン選手(福岡のブラジル人FW)のようにチームのために体を張れる選手になって、チームの勝利に貢献できる選手に成長していきたい」と目標を語っていた。東京、パリ両五輪代表で日本短距離界のエースの兄とは異なる球技のフィールドで、第一歩を踏み出した。

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