◆明治安田生命J3リーグ 第29節 金沢2―1讃岐(27日、金沢ゴーゴーカレースタジアム)

 ツエーゲン金沢は、2―1でカマタマーレ讃岐に勝利し、暫定で9位に浮上した。前半からボール支配率が高く、チャンスも作ったが、枠内シュートはゼロ。

ようやく得点が生まれたのは後半19分だった。CKからDF平智広(35)が豪快なヘディングで先制ゴール。9分後には同点に追いつかれたが、同43分にMF村田迅(23)がFKを直接決めて勝ち越した。辻田真輝監督は「勝ち点3以外は必要ではない状況の中、苦しい展開だったが、選手の頑張りとサポーターの後押しがあって勝ち越せました」と感謝した。

 15日のFC琉球戦では、14本のシュートを放ったが、0―1で敗戦。昇格に向けて大きな痛手となったが、決して下を向くことはなかった。辻田監督は「負けたことをポジティブに受け止めるのは難しいと思ったが、シュートの数、セットプレーの数は自分たちの武器にしていこうと、選手、スタッフと共有した」という。この日の2発に「流れがいいときに点が取れなくても、自分たちにはセットプレーがあることを再認識しました」と手応えを口にした。この日もシュート数は9対7ときっ抗も、CK数は16対8、FK数は15対9と大きく上回った。

 FWパトリック(37)は4試合ぶりに途中出場して存在感を発揮。今季は残り10試合となったが、J2昇格プレーオフ出場圏内の6位まで、暫定ながら勝ち点は7差に縮まった。「パトリックは実績のある選手ですが、トレーニングの中で競争してもらっている。

最終盤に向けて重要なピースになる選手だと思っている。勝ち点3を取ることだけが、昇格の可能性を広げる術(すべ)だと思っています」と辻田監督。チームの強みを再確認しながらリーグ終盤戦へ挑む。(中田 康博)

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