◆明治安田 J1リーグ▽第32節 名古屋0―4鹿島(27日・豊田スタジアム)
首位の鹿島は、名古屋に4―0で圧勝し、4連勝で今季最長の9戦負けなしとした。約6か月間の負傷離脱から復帰した18歳のFW徳田誉(ほまれ)が2ゴールを奪い、視察した日本代表の森保一監督(57)をうならせた。
今季9得点の鈴木は頭を抱え、驚きの表情で首を横に振った。18得点のレオセアラも、目を丸くしたまま立ち尽くす。鹿島3点リードで迎えた後半45分、「鹿島の大砲」の異名を持つ18歳・徳田がペナルティーエリア外から豪快に右足を振り抜き、左サイドネットに突き刺した。
「フリーだったのでゴールしか見ていなかった」。同43分の今季初得点に続く自身2ゴール目は、鹿島が誇る2トップも驚く衝撃的なゴールだった。レオセアラは前半26分、鈴木も後半22分に負傷退場となったが、後半39分に登場した18歳が華々しい活躍。「がむしゃらにやろうと決めていた。自分の良さが出た」と誇った。視察した森保監督に「短時間で数字を残す部分はストライカーにとって非常に大事。決定的な仕事を果たした」と言わしめた。
高校3年生だった昨季、クラブのJ1最年少得点記録を更新(17歳6か月27日)した下部組織出身の逸材は、3月のアンダー世代の代表活動中に骨折の重傷を負い、この日が約6か月ぶりの復帰戦だった。「優勝に向け、チームの一員として頑張っていく」と徳田。9季ぶり優勝へと加速する鹿島に“ラストピース”が加わった。(岡島 智哉)