◆プレミアリーグ第6節 チェルシー1-3ブライトン(27日、英国・スタンフォードブリッジ)
日本代表MF三笘薫(28)が所属するブライトンは、アウェーでチェルシーと対戦。三笘はこの強敵相手のアウェー戦でも定位置の1・5列目左サイドで先発した。
前半は完全にチェルシー優勢。三笘は相手の押し上げに耐え、左サイドの守備を固めたが、前半24分、ジェームスのクロスをブロックすると、不運にも三笘に当たって角度が変わったボールが逆サイドのゴール前で待ち構えていたフェルナンデスへのピンポイントパスとなってしまった。アルゼンチン代表MFは頭を合わせて、チェルシーが難なく先制した。
この後も前半はチェルシーが2点目を狙って押せ押せの展開。しかしブライトンは猛攻に耐えて、1失点で辛くもハーフタイムを迎えた。
そして後半4分、三笘のプレーが試合の流れを完全に変えた。
三笘と対峙したチェルシーMFサントスが少し気を抜いた緩いトラップをした瞬間だった。ルーズになったボールを日本代表MFが猛然とつっかけた。サントスに体を当てて、ボールを奪うと前方を走っていたゴメスにすかさずパス。
主審は当初このプレーを流したものの、VARの末、決定的な得点チャンスを最終DFが反則で防いだとして、一発レッドカードで退場となった。
三笘はこの直後にチェルシー主将のイングランド代表DFジェームスを素早い切り返しで交わし、チャンスを作ったが、皮肉にも相手が10人となったことでヒュルツェラー監督は三笘に代えてストライカーのウェルベックを投入した。
しかし三笘に代わったウェルベックが後半32分に同点弾を奪うと、同アディショナルタイム2分に飛び出たデ・クーパーの逆転に続き、3点目のダメ押し弾もウェルベックが奪い、終わってみれば3-1の逆転勝利となった。
退場を誘った三笘のプレーが試合の流れを変え、その三笘を思い切って後半17分の早い時間帯でベンチに下げた32歳知将の交代策がピタリと当たり、ブライトンが難しいアウェー戦を鮮やかな3-1逆転勝利で飾った。
三笘は試合終了後、左足を引きずる素ぶりを見せたが、取材エリアを通り過ぎた際、「足は大丈夫か?」と尋ねると「大丈夫です」と一言。早い交代で自分のプレーに満足がいかなかったのか、それ以上の取材には応じずそのままチームバスに乗り込み帰路に着いた。