新日本プロレスは12日、東京・ユナイテッド・シネマ豊洲スクリーン1で「KING OF PRO―WRESTLING 2025」(13日、両国国技館)の前日イベントを開催した。

 イベントでは、メインイベント「IWGP世界ヘビー級選手権」王者ザック・セイバーJr.と挑戦者・KONOSUKE TAKESHITAが登壇し調印式を行った。

 真夏の最強決定戦「G1クライマックス」を初制覇し最高峰へ初挑戦するTAKESHITAは「プロレス界の最高到達点であるIWGPが今ここにあるんや。誰もがプロレスラーとして生まれたからには、この手に欲しい、あのベルトを巻きたい、そう願うベルトが俺の目の前まで来てるっていうことや。俺はそのIWGP、初挑戦で1発でとったるぞ。世界のレスラーが嫉妬するような闘いでこのベルトを獲る。IWGPは俺のもんや」と宣言した。

 迎え撃つザックは「言うまでもなく俺たちは今年2回、『G1』で闘って、1勝1敗という成績だった。試合内容はとても凄惨なものになっていたと思う。俺がTAKESHITAの首を絞めれば、アイツは俺の首を折ろうとしてきた。正直言って俺のキャリアの中で一番タフな試合だったと言っても過言ではない。言うまでもなく、TAKESHITAは今年の『G1』の覇者である。ただし、俺はIWGP世界ヘビー級の王者として、絶対に明日は防衛しないといけない。一度俺はこのベルトを落として、また再度自分の力で自分の手元に戻したわけだが、このベルトは最後どこにも行かせることはできないと思っている。

明日、俺が勝利することで、IWGPというこの世界ヘビーのベルトが、新日本だけではなくレスリング全ての世界、プロレスの中の最高のベルトであることを証明して、そしてその勝者は間違いなく世界で一番の選手であることを証明しようと思う。言うまでもなく、明日、勝つのはこのザック・セイバーJr.、この俺であることは間違いない」と防衛を確信した。

 さらにDDT、AEW、新日本と3団体と契約する挑戦者に「AEWで試合するっていうのは至極当たり前のことだと思っているが、裏を返すと新日本とも同時に二つの契約、AEWと新日本で契約を結んでいるのに、なぜ新日本では試合を行なっていないんだっていうような単純な疑問は持ちつつも、ただ彼がAEWでどんな試合をしているかっていうことに関しては、俺にとって重要なことではなくて、大切なことはTAKESHITAが『G1』覇者としてリョーゴクで、IWGP世界ヘビーのベルトに挑戦してくるということを俺は全力で受け止めて、明日、自分が出すべき結果を出すものだと思っている」と明かした。

 勝てば来年1・4東京ドーム大会で王者としてリングに立つことも見えてくるがTAKESHITAは「『G1』の闘いでもそれが分かったし、IWGPのベルトでも今それを感じていますけど、新日本プロレスの最高峰の闘いっていうことで、先のことと未来のことをペラペラ喋れるぐらいの余裕がなくて、まずは明日やから。本当は『チャンピオンになったら俺がこうしてやる』って公約を一つ二つ掲げられればスマートなんでしょうけど、チャンピオン、ザック・セイバーJr.に挑戦する、IWGP世界ヘビーのベルトがどれだけ重いか、どれだけキツいか。まぁね、全ては明日に懸かっているんでいい闘いをします」と明かした。

 一方の王者は「TAKESHITAが言う通りまずは明日の試合に100パーセント集中しないといけないと思っているし、TAKESHITAという相手を甘く見るつもりは一切ない。ただ未来の話をここであえてするとすれば、明日防衛して、1・4『WRESTLE KINGDOM』に向かうまでに最低でも3回か4回は防衛を重ねていきたいと思っている。俺にとって1.4っていうのが最終の地点ではなくて、今このベルトの最多防衛記録を持っているヒロオキ・ゴトーを超えていって、自分自身がこのベルトに新しい色を付け加えていって、最多の防衛記録を保持する王者となっていくというのが今、自分が考えるチャンピオン像だ」とプランを披露していた。

 ◆10・13両国全対戦カード

 ▼IWGP女子選手権試合 60分1本勝負

王者・Sareee vs 挑戦者・朱里

 ▼第2試合 スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負

ティタン、高橋ヒロム、鷹木信悟 vs クラーク・コナーズ、石森 太二、デビッド・フィンレー

 ▼第3試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負

ドリラ・モロニー vs SANADA

 ▼第4試合 後藤洋央紀復帰戦 30分1本勝負

YOH、YOSHI―HASHI、後藤洋央紀 vs 藤田晃生、ハートリー・ジャクソン、大岩陵平

 ▼NJPW WORLD認定TV選手権&エル・ファンタズモ デビュー20周年記念試合&棚橋弘至ファイナルロード~継(つなぐ) 15分1本勝負

王者・エル・ファンタズモ vs 挑戦者・棚橋弘至

 ▼NEVER無差別級選手権試合 60分1本勝負

王者・ボルチン・オレッグ vs 挑戦者・“キング・オブ・ダークネス”EVIL

 ▼IWGPタッグ選手権試合 60分1本勝負

王者組・OSKAR、Yuto―Ice vs 挑戦者組・上村優也、海野翔太

 ▼IWGP GLOBALヘビー級選手権試合 60分1本勝負

王者・ゲイブ・キッド vs 挑戦者・辻陽太

 ▼IWGP世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負

王者・ザック・セイバーJr. vs 挑戦者・KONOSUKE TAKESHITA

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