◆第21回全日本女子硬式野球選手権第3日(13日、坊っちゃんスタジアム)

 創部3年目で春の大学選手権を制した仙台大(宮城)が、カテゴリーを超えて女子野球日本一を争う全国大会2回戦に初登場。福岡のクラブチーム・九州ハニーズに1―3で惜敗したが多くの収穫を得た。

 23年に東北の大学初の女子野球部として13人で創部。28人の部員のほとんどが3年生以下だが、全国の強豪校から集まった下級生の成長で5月に行われた大学選手権高知大会を初制覇した。ローカル大会で関東のエイジェックや巨人女子チームと対戦したことはあるが、全国大会で日本代表が複数所属するクラブチームと当たるのは初めて。試合は序盤投手戦となったが、4回にハニーズに初長打となる二塁打を許すと、きっちり返され1点。5回にもスクイズと失策で2点を失った。打線は6回に小池遥香の適時打で1点を返したが、反撃もここまでだった。

 入沢裕樹監督は、少ない失点で抑えれば勝機もあると考えていたと明かして、「足をしっかりからめて来るところが違った。この大会は高校、大学、社会人の上位が集まっている。ここで勝てるチーム作りが必要」と語った。主将の真弓心(3年)は「先頭を出せず流れをつかめなかったため苦しい展開になった。6回のチャンスに併殺に倒れたのが悔しい」としつつも、「大学選手権だけがゴールではないとは思ってはいましたが、優勝しても満足できないと実感しました。楽しかったですし、こういう大会はレベルが上がるので、苦しい展開でも一本出せるようになってまた出たい」と語った。

真弓は11月に中国で行われる第4回アジア杯に出場する日本代表にも選出されている。「成長できると思うので、そこでの経験を生かしたい」と意気込んだ。

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