◆第78回秋季全道高校野球大会 ▽1回戦 東海大札幌4―1旭川東(13日・プレド)

 10年ぶり出場の旭川東が昨秋王者の東海大札幌に1―4で敗れ、秋の全道大会では1953年以来72年ぶりの白星を逃した。

 強豪撃破にあと一歩届かなかった。

1点を争う攻防を続けたが終盤に力尽き、西中剛志監督は「勝てる試合だったねというより、負けは負け。これを力に変えなければいけない」と話した。

 先発マウンドに上がった1年生エース左腕・後藤優弥は10安打を打たれながらも、自己最速を2キロ更新する135キロをマークして粘りの投球を続けた。4回2死から連打で1点を先制されたが、大崩れすることなく5回から3イニング連続無失点。しかし、「ストレートが沈んできた」と同点の8回、浮いたスライダーを捉えられて長打2本を浴びるなど3点を勝ち越された。「体力がなくて、終盤にストレートを投げきる自信がなかった。そこが来年に向けた課題」と1試合を投げ抜くスタミナ強化を誓った。

 攻撃は、レギュラー1人を含む2人を骨折で欠く中、7回1死満塁から9番・西中壮亮二塁手(1年)のスクイズで同点。意地は見せたが、2度の本塁憤死などが響いてリードは1度も奪えず、指揮官は「要所要所の攻撃の考え方、走塁の考え方、守備の考え方。支部では通用したものが全道では通用していない。まだまだレベルアップ出来るんじゃないかと思う」と冷静に振り返っていた。

 旭川東は、1903年創立の公立進学校で、パリ五輪陸上やり投げで金メダルの北口榛花らが卒業生。

同年創部の野球部は、NPB歴代6位となる通算303勝を挙げたヴィクトル・スタルヒン氏を輩出した。春夏通じて甲子園出場はないが、夏の北海道大会、北北海道大会では10度決勝に進出し、あと一歩のところで優勝を逃している。

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