◆第78回秋季全道高校野球大会 ▽2回戦 白樺学園2―1滝川西=延長11回タイブレーク=(13日・プレド)

 6年ぶりの優勝を目指す白樺学園が延長11回タイブレークの末に滝川西を破り、一番乗りで8強入りを決めた。

 終盤まで1点を争う攻防が続いたが、最後に流れを引き寄せたのは背番号10のクローザー鎌仲賢吾(2年)だった。

9回から3番手でマウンドに上がると、無死一、二塁から始まる延長10、11回も無失点。最後は無死満塁から1番・金井瀬那二塁手(1年)がサヨナラ犠飛を放ち、熱戦に終止符が打たれた。

 亀田直紀監督が「男気がある男。ガッツがある」と評価する鎌仲は、自己最速を3キロ更新する141キロをマーク。持ち味の気迫のこもった投球で0を並べ、「自分は気持ちでいくタイプ。(キャッチャーは)コースに構えているけどそんなの気にしない。とりあえず思いっきり投げました」。打者9人を無安打1死球のみに抑えた。

 地元は北海道東部の標茶町で、両親が酪農家。「300頭くらい」の乳牛を育て、バターなどの原料となる生乳を生産している。午前4時に起床し、家業の手伝いをしてから学校に通うのが中学までのルーチンだった。酪農家の息子だが意外にも幼い頃から牛乳は苦手だったといい、「バター、チーズは好きだけど牛乳は飲めなかった。

味が苦手。コーヒー牛乳は大好きです」と笑った。

 次戦は北広島―士別翔雲の勝者と4強を懸けて戦う。右腕は「また厳しい場面でいけるように準備したい」。1年生7人が背番号1ケタを着ける若いチームを全力投球で支えていく。

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