「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VS韓国」(15、16日・東京D)に臨む侍ジャパンは14日、東京Dで前日練習を行った。井端弘和監督(50)が4番に据える巨人・岡本和真内野手(29)は、フリー打撃で23振中、推定135メートル弾を含む9発のサク越えで絶好調ぶりをアピール。

来年3月のWBC1次ラウンド(R)でも対戦するライバルを前哨戦で圧倒する。

 岡本の打球がどこまでもすっ飛んでいった。フリー打撃での最後の一球。圧巻のバックスクリーン弾で締めた。15日からの韓国戦へ、準備は万端。来年WBCの1次R第2戦で対戦する相手との“前哨戦”に向けて「しっかりといいプレーができるように、けがせずに戦いたい」と力を込めた。

 2連戦では4番での先発起用が井端監督から明言されている。23年のWBCで世界一に貢献した男にかかる期待は当然、大きい中で、「与えられたところで頑張りたい」と己の仕事を全うする覚悟だ。23年WBC韓国戦で5打数2安打1打点と活躍した主砲が、再び恐怖心を植え付ける。

 順調に仕上がっている。フリー打撃では23スイングで9本のサク越え。「それ(打撃の調子)はわからないけど、打ちやすかったです」。

11スイング目からギアを上げたように4球連続スタンド上段への特大アーチを放つと、20スイング目には左中間上部の電光掲示に当てる推定135メートル弾。シーズン終了から1か月以上が過ぎても、健在だった。

 強化試合ではWBCで導入されるピッチクロックが採用。打者は残り8秒までに構えなければ1ストライクが加算されるなど、準備の時間が短い。ミーティングで1打席で1度に限り打席を外せるルールを活用することが対策として提案されるなど、ピッチクロックへの対応はチームとしての今回のテーマになる。岡本は「僕は元々、タイムを取らないので。気になれば(タイムを)取りますし、気にならなかったら取らない」と見据えつつ、「とか言って3回ぐらいタイムを取ったりして」と、“岡本節”で冗談を飛ばしながら適応への余裕をのぞかせた。

 今オフのメジャー挑戦を目指している主砲にとって年内最後の実戦。「自分がやれることをしっかりやりたい」と表情を引き締めた。ライバルとの熱戦で中軸としての役割を果たしていく。(宮内 孝太)

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