◆第45回ジャパンカップ・G1(11月30日、東京競馬場・芝2400メートル)

 今年は3世代の日本ダービー馬が登録。その中でも2年前の勝ち馬タスティエーラ(牡5歳、美浦・堀宣行厩舎、父サトノクラウン)に妙味がある。

 前走の天皇賞・秋は前半1000メートルが62秒0のスローペース。好位で運んで抜け出しを図ったが、最後は後続にのみ込まれて8着だったが、勝ち馬とは0秒4差だった。レーン騎手はレース後「ペースが遅いので、長く脚を使えるように早めに動いていった。そのぶん、最後は疲れてしまった。いい展開にならず、ベストを出せなかった」とコメント。結果論ではあるが、仕掛けのタイミングがかみ合わなかった。

 堀調教師の追い切り後の会見を振り返っても、週中の状態は良化途上だったことがうかがえる。「動きとしてはこの馬の一番良い時と比べると、少しシャープさが足りないなというような感じ。このひと追いでどこまで良くなるのかなという印象です」と週末にかけての変化を期待していた。

 20日の1週前追い切りは美浦・Wコースで一杯に追われたダノンベルーガ(6歳オープン)を相手に馬なりで突き放して、鋭い伸びを見せた。前走以上の状態で臨めそうなうえ、鞍上は引き続きレーン騎手。反撃に出る条件は整っている。

(浅子 祐貴)

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