巨人からポスティングシステムを利用し、ブルージェイズと4年総額6000万ドル(約94億円)で合意した岡本和真内野手(29)が6日(日本時間7日)、カナダ・トロントにある本拠地ロジャーズセンターで入団会見を行い、“岡本節”で強烈な印象を残した。入団の決め手にまな娘の一言を挙げ、現地メディアの心をつかんだ。

新背番号「7」の新鮮な青色のユニホーム姿もお披露目。3月のWBC出場にも意欲を見せ、球団も後押しする姿勢を示した。

 岡本らしさ全開で、現地メディアの心をわしづかみにした。テレビカメラ8台が並び、日本、米国、カナダから約50人の報道陣が場内を埋め尽くし、米公式サイトも「ゲレロの再契約級」と評した注目の入団会見。複数候補からブ軍を選んだ理由には「すごく街がいいところで、何より強く世界一になれるチーム」とした上で「娘に30球団のロゴを見せたら、最初にこれがかわいいと選んだのがブルージェイズでした」と回答。“決め手”になったまな娘の一言を明かし、場内の雰囲気を一気に和らげだ。

 会見の開始直後には、自ら英語でスピーチ。カンペなしで、自己紹介と入団の感謝の思いを伝えた。最後には「Go Blue Jays!」とはにかみ、温かい拍手が送られた。新しい背番号「7」のユニホームに袖を通すと、背番号の選択の理由については「プロに入ってからつけたかった憧れの背番号で、僕のラッキーナンバーでもある」と説明。巨人時代のオレンジから一転、新鮮な青色のユニホーム姿には「自分では見えてないけど、世界一似合っているかなと思う」と自信満々に返すと、会場は笑いに包まれた。

 夢舞台にも前のめりだ。

3月には侍ジャパンが連覇を狙うWBCが開催される。前回大会は決勝の米国戦でアーチをかけるなど2発を放ち、世界一に大きく貢献。今大会ももちろん、有力候補だ。だが一方で、米1年目で出場となれば、他選手との結束を深める機会や、順応に重要な春季キャンプの時間が削られる懸念もある。それでも「ユニホームを着て戦いたい気持ちはありますし、すごく光栄なことなので、準備はしています」ときっぱり。正式な話はまだしていないとしたが、アトキンスGMは「われわれはWBC支持派。野球にとってとても良いと思っている」と、球団も参戦を後押しする姿勢を表明した。

 チームは昨季はワールドシリーズで大谷、山本、佐々木らを擁するドジャースと激突。第7戦にもつれ込み、1993年以来32年ぶりの頂点まであと2死に迫るも、悪夢の逆転負けで及ばなかった。目前に迫った悲願達成へ、岡本にはラストピースとしての期待がかかる。「ずっと(メジャーで)プレーしたいと思っていましたし、(巨人では)日本一になれなかったけど、世界一になりたくて来ました」。巨人の野手では松井秀喜氏以来のメジャー挑戦。

呼び名として求めた「カズ」の名を、憧れの舞台でとどろかせる。

 〇…カナダ・トロントにあるチームショップにも早速、岡本の新背番号「7」のユニホームが店頭に並んだ。サンフランシスコ在住のクリスチャン・チンさんは、偶然お店を訪れ、ユニホームを手に取ると、「埼玉県に少し住んだことがあり、日本の野球が好きになった。巨人の大ファンで、岡本選手がメジャーに来て、とても興奮しています」と、大喜びだった。

 【英語スピーチ】

Hello everyone.

My name is Kazuma Okamoto.

(みなさん、こんにちは。岡本和真です。)

Thank you very much for this opportunity.

I’m very happy to join the Blue Jays.

(このような機会をいただき、本当に感謝します。ブルージェイズに加わることができて、とてもうれしいです。)

I will work hard everyday and do my best for the team.

(私は毎日一生懸命努力します。そしてチームのために全力を尽くします。)

Thank you for your support.

Nice to meet you.Go Blue Jays!

(ご声援ありがとうございます。初めまして。

ゴー、ブルージェイズ!)

 ◆岡本に聞く

 ―契約までの間はどんな不安があった?

 「初めての経験でしたし、すごく待っている間は、いろいろな気持ちはあったけど、(代理人事務所の)ボラスコーポレーション、スコット(ボラス)を始め、みなさんが動いていてくれていたので、僕は自分のやるべきことに集中して待っていました」

 ―昨年のワールドシリーズを見ていた時の心境は。

 「見ていたときはまさか自分がトロントに来るとは思っていなかった。野球の一ファンとして、すごくアツくて、感動する試合でした」

 ―シュナイダー監督=写真、共同=と話す機会はあったか。

 「ズームで話をさせていただいて、テレビでも見ていましたし、すごく…、見た目とは違って、優しい方だと感じた。顔が怖そうなので…(笑)」

 ―1年目にこの成績を残したい目標は。

 「トロントに、世界一を持って帰ってくるために、僕は毎日、自分のできることを精いっぱい、全てを出し切ってプレーしたい」

 ―呼ばれたい愛称は。

 「スコット(ボラス)には『ビッグオーク』と言われて、日本では『ビッグベイビー』だったり、『若大将』とたくさん呼んでいただいたけど、『カズ』と呼んでいただければいい」

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