楽天から海外FA権を行使していた則本昂大投手(35)の巨人入団が16日に正式発表された。3年総額13億円で背番号「43」。
長年、巨人のエースとして活躍し、昨年はメジャー挑戦してオリオールズで10勝した菅野智之投手(36)とプロ入りは同期。ともに1年目の13年は2ケタ勝利を挙げてリーグ優勝に貢献し、日本シリーズでは最終第7戦で楽天が巨人に勝って日本一に輝いた。
その年のオフ、両チームのハワイ優勝旅行の日程が重なり、現地のレストランで菅野と則本の対談が実現した。その様子は日本テレビ系「Going! Sports&News」でも放送され、スポーツ報知の紙面でも掲載。私はその対談に入らせてもらい、取材する機会に恵まれた。
当時初対談の2人はすぐ意気投合した。ともに中学軟式野球出身。少年時代の話から濃厚な野球談義まで会話が弾み、笑いも絶えなかった。1歳年上の菅野に対し、則本が「僕、入団した時は『絶対に菅野さんに負けるか』って思っていたんですよ」と話すなど則本の負けん気の強さも印象的だった。則本は「ずっと2ケタ勝利を続けたい」と誓い、入団から6年連続2ケタ勝利と有言実行した。
良い意味でライバル関係を築いて高め合い、一流投手への階段を上った。
WBC後のシーズンとなった17年は菅野が17勝、防御率1・59で最多勝、最優秀防御率、沢村賞。則本も15勝を挙げ、プロ野球新記録となる8試合連続2ケタ奪三振の偉業も達成した。当時、菅野は則本についてこう語っていた。
「則本は変化する勇気を持っているんです。『スプリットは菅野さんのワンシームの握りを参考にしている』と話していた。守りに入るというか、今まで通りやれば結果が出るだろうと思いがちですが、もっと良くなりたいとか、何か新しい変化球を覚えようとする貪欲さがある。かといって信念は曲げない。投球が素晴らしいのは誰が見ても分かりますが、もし彼がすごい選手じゃなくても尊敬できる存在です」
初対談から12年の時がたった昨年、菅野はメジャー挑戦。そして今オフ、巨人に則本が移籍した。どれだけ好成績を残しても、さらなる高みを目指し続ける貪欲さ、向上心は2人の共通点と言えるだろう。
則本は過去2年はリリーフだったが、阿部監督は課題の先発強化へ、先発として起用する構想を明かしている。巨人投手陣では年齢的には楽天時代チームメートだった田中将大に次いで上から2番目。菅野がやってきたように、試合で活躍するだけでなく、野球への取り組みや考え方など、言動や背中でも後輩の模範になれる存在として大きな期待がかかる。(巨人担当・片岡 優帆)










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