巨人の新外国人ボビー・ダルベック内野手(30)=ロイヤルズ傘下3Aオマハ=が9日、スポーツ報知のインタビューに応じた。メジャー通算47発、マイナー通算161発のスラッガーは、米・シアトル生まれ。

幼少期からイチロー氏(52)=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=のファンで、安打を重ねることに徹した姿勢に感銘を受けていたことを明かした。タイプは違うが、自らは長打力を武器にチームを勝利に導くことを誓った。(取材・構成=臼井 恭香)

 来日2日後に宮崎入り。冷え込む日もあり、慣れない環境の中、キャンプ第2クールを終えて、充実した時を過ごしている。

 「質の高い練習をたくさんこなせていますし、日々自分を含めてみんな上達していると思います。細部にこだわる姿勢が日々の練習内容から感じられます」

 シアトルに生まれ、熱狂的なマリナーズファンとして育った。幼少期はA・ロドリゲス、K・グリフィーJr.、E・マルティネスなどスター選手が多くいた。もちろん、イチローも憧れの選手の1人で、その生きざまに心を打たれた。

 「たくさんヒット打つところが好き! もちろんホームランを打つパワーもあったにもかかわらず、リードオフマンとしての役割を果たすためにヒットを打ち続けることに徹する姿に小さい頃、非常に感銘を受けていました」

 メジャーリーガーとしては小柄な体から繰り出すレーザービームにも目を奪われた。自身は内野手だが、かつて見たあの強烈な送球は脳裏にある。キャンプでは三塁から一塁に強い送球を披露。

 「イチローさんの守備、肩の強さを野手としては尊敬していました」

 21年にはシーズン25発をマークするなどメジャー通算47発。

イチローがチームのために安打を打ち続けたが、自らは長打力で勝利へ導く覚悟だ。

 「打者としては特徴がちょっとイチローさんとは違う。子どもの頃からずっとパワーは自慢のひとつでした。長く、重いバットを日頃から速く強く振ろうと努力し続けた結果、今のパワーが身についた。小学校高学年の時には高校生用のバットを振っていた。プロになった今もオフに重いバットを使ってトレーニングに取り組んでいます」

 大学時代に王貞治の著書を読み影響を受けるなど、日本愛を持つ男。19年には「プレミア12」の米国代表として来日。その際に出かけた渋谷は今でも大好きな場所で、日本への興味は尽きない。

 「ズボン、シャツを買いました。日本は全体的に素晴らしい。もっと探検したいと思いました。古い寺や建物も見ましたが、すべて細かいところがすごい。

この文化は本当に素晴らしいです」

 “ポスト岡本”右の長距離砲として期待がかかる新助っ人。打点、出塁、守備にもこだわる。

 「特に得点圏でしっかり走者をホームにかえすこと、たくさん出塁すること、そしていい守備をすることによって、チームに貢献したいです」

 イチローが自らの故郷・シアトルで輝いたように、東京Dで大きな放物線を描く。

取材後記 ダルベックの「イチロー愛」がたっぷり伝わってきた。「彼の3000安打記念のバット、ユニホーム、シーズン最多安打(262本)を記録した年(04年)の記念のTシャツも持っているよ」とうれしそうだった。マリナーズの本拠地であるセーフコ・フィールド(現T―モバイル・パーク)には何度も足を運んだファンだっただけに「プロになってからその舞台でプレーする機会があって、刺激に感じていました」と振り返った。

 巨人でのプレーを決めたのは“親日家”だった影響もあったのだろう。驚いたのは足のサイズが33センチだということ。19年に、渋谷で買い物をした際、合う靴がなかったというビッグサイズ。その大きな足で踏ん張り、パワーが伝わった本塁打を期待せずにはいられない。

 ◆ボビー・ダルベック(Bobby Dalbec)1995年6月29日、米ワシントン州シアトル生まれ。30歳。

レジェンド高、アリゾナ大を経て16年ドラフト4巡目指名(全体118位)でレッドソックス入り。今季はホワイトソックス、ブルワーズ、ロイヤルズでプレー。メジャー通算338試合、打率2割2分2厘、47本塁打、143打点。191センチ、102キロ。右投右打。好きな日本食はラーメン。

編集部おすすめ