高市早苗首相(64)は20日、国会で施政方針演説を行った。

 貯蓄から投資に向けた「資産運用立国」の取組を深め、国民の皆様の安定的な金融資産形成を促します。

そのことにより、賃金以外を含めた国民所得向上及び国内投資活性化につなげていきます。さらに、コーポレートガバナンスの在り方を見直し、企業の長期的な成長に資する人的投資や新事業への投資がより積極的に行われるよう、株主への還元も含めた企業の資源配分戦略を成長志向型に変容させていきます。また、働き方改革の総点検においてお聞きした働く方々のお声を踏まえ、裁量労働制の見直し、副業・兼業に当たっての健康確保措置の導入、テレワークなどの柔軟な働き方の拡大に向けた検討を進めます。

 とにかく成長のスイッチを押して、押して、押して、押して、押しまくってまいります。

 

 経済安全保障 世界が依存し、民生用にも広く用いられるサプライチェーン上流の物資を管理下に置くことで、自国の主張に他国を従わせようとする経済的威圧の動きが顕在化しています。サイバー・海洋・宇宙空間における競争も激化しています。我が国の戦略的自律性・不可欠性を確保する必要性が、一層増大しています。

 令和七年度予算の予備費も活用しながら、関係閣僚を挙げて、特定国に依存しないサプライチェーンの再構築と、依存脱却のための同志国との連携を強化します。

 海底ケーブルの敷設などの重要な役務に対する支援、経済安全保障に資する海外事業の展開支援、医療を含む基幹インフラ制度の強化、総合的なシンクタンク機能の構築に取り組みます。

 また、対内直接投資に対する審査の実効性を高めるべく、「日本版CFIUS」、つまり「対日外国投資委員会」を創設します。 

 

 エネルギー・資源安全保障、脱炭素・GX(エネルギー・資源安全保障) エネルギーは、国民生活及び国内産業の基盤であり、立地競争力強化のためにも、安定的で安価な供給が不可欠です。

 エネルギー安全保障の観点からは、省エネ技術の活用を進めるとともに、国産エネルギーを確保することが重要です。

地域の理解や環境への配慮を前提に、サプライチェーンの強靭性確保を図りながら、脱炭素電源を最大限活用します。

 原子力規制委員会により安全性が確認された原子炉の再稼働加速に向け、官民を挙げて取り組みます。廃炉を決定した原子力発電所を有する事業者の原子力発電所のサイト内での建て替えに向け、次世代革新炉の開発・設置についても具体化を進めます。

 再生可能エネルギーについては、同盟国・同志国と連携しつつ、ペロブスカイト太陽電池や次世代型地熱発電設備に係るサプライチェーンを国内に構築します。

 一方で、脱炭素電源の導入が自然環境を損なったり、サプライチェーン上のリスクとなったりしては、本末転倒です。特に、太陽光発電については、設置に当たっての安全性確認規制や環境アセスメントの強化、発電に係る支援制度の見直し、パネル廃棄に当たってのリサイクル制度の創設など、一連の規制・制度の導入及び適正化を進めます。

 そして、世界に先駆けたフュージョンエネルギーの早期社会実装を目指します。

 また、水素社会の実現並びに資源開発及び資源循環の取組を加速します。特に、南鳥島周辺海域の海底のレアアース資源の活用に向け、取組を急ぎます。

 

 世界共通の課題である気候変動に対し、危機管理投資の観点から大胆なGX投資を進め、脱炭素を成長につなげていきます。 特に、GX型の産業集積やワット・ビット連携を促進し、新たな産業クラスターを形成していきます。

 また、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)を通じ、アジアにおける脱炭素化に貢献するとともに、アジアの成長力を取り込んでいきます。

 

 地球温暖化の影響もあり、自然災害の激甚化・頻発化が世界的課題となっています。「令和の国土強靱化」を進め、国民の皆様の生命と財産を守ります。あわせて、防災技術やインフラを積極的に海外に展開していきます。

 そのためにも、防災庁を本年中に設立する法案を提出します。地方機関である防災局も設置します。

 

 特に力を入れるべきは、事前防災及びインフラの予防保全の徹底です。国・自治体によるシミュレーションによりリスクを総点検し、衛星などのテクノロジーも活用しながら、ハード・ソフト両面での対策を強化します。

 首都の危機管理機能のバックアップ体制を構築し、首都機能分散及び多極分散型経済圏を形成する観点から、首都及びいわゆる副首都の責務と機能に関する検討を急ぎます。

 3月11日で、あの東日本大震災から十五年となります。「福島の復興なくして、東北の復興なし。東北の復興なくして、日本の再生なし」。

 福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組を着実に進めます。

また、希望される住民の皆様の帰還、営農や森林整備の再開による生活や生業の再建、福島イノベーション・コースト構想による産業発展など、来年度からの「第三期復興・創生期間」の五年間で、様々な課題解決に取り組みます。特に、中間貯蔵施設に保管されている除去土壌等については、理解醸成を通じた復興再生利用を進めるとともに、福島県外での最終処分に向け、2030年以降の道筋を具体化させてまいります。 今年の1月1日は、能登半島地震から二年でした。能登の賑わいと笑顔を一日も早く取り戻したい。地震と大雨による幹線道路の通行止めは九割以上が解消しましたが、単なる復旧で終わらせてはなりません。生業の再建、地場産業や世界に誇れる伝統産業の復活・振興を図り、創造的復興を力強く進めてまいります。

編集部おすすめ