◆第63回報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2(3月8日、中山競馬場・芝2000メートル=3着馬までに皐月賞の優先出走権)

 3歳初戦から能力の高さを存分に示す。アドマイヤクワッズ(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎、父リアルスティール)はデビュー2連勝でデイリー杯2歳Sを制し、続く朝日杯FSで3着。

前走は力を要す重馬場で、4コーナーでは他馬と接触する不利があった。厳しい競馬を強いられ、本来の切れ味発揮とはいかなかったが、世代上位の力を十分に見せた。「しまいはよく追い上げてきた。力は示してくれたと思う」と友道調教師に悲観の色はない。

 「まだ少し緩いところがある」と友道師が語るように、今回はあくまで本番の皐月賞を見据えた仕上げだ。それでも主戦の坂井が騎乗した1週前追い切りは栗東・CWコースでラスト1ハロン10秒9(6ハロン83秒3)とさすがの動き。「しっかり負荷をかけてもらったし、このひと追いで良くなれば」と態勢は着実に整ってきている。「もともとしっかりした馬だけど、落ち着きが出てきた感じがする」とトレーナーは精神面の成長を実感。大舞台で踏ん張った経験が確実に生きている。

 今後の路線選択においても重要な一戦だ。これまでの3走はすべてマイル。クラシック1冠目につなげるためにも、2ハロン延長への対応がカギになる。

09年アンライバルド、24年ジャスティンミラノで皐月賞2勝を挙げる指揮官は「本番と同じ条件を1回経験しようとここへ。血統的には距離はもちそうだけど…。今回が大事なレースになるね」。同舞台のこのレースを前哨戦として選んだ理由は、中距離への適性を見極める意図もある。

 現3歳世代で重賞2勝をマークしているのはリアライズシリウス1頭のみ。混戦模様の牡馬路線を先頭でけん引すべく、まずは始動戦で結果を出す。(山本 理貴)

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