侍ジャパン大谷翔平投手(31)=ドジャース=が4日、東京Dでの会見に出席し、大会連覇への意気込みを語った。チームは大阪から新幹線で戦いの舞台となる東京へ移動した。

6日に迎える第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド(R)初戦・台湾戦では「1番・指名打者」での出場が有力。自らの提案をきっかけに生まれたヒットセレブレーション「お茶たてポーズ」も日本中に浸透している。大谷がたてる極上の一杯から、世界一への道が始まる。

 迷いはない。大谷は真っすぐ前を見つめ、口を開いた。会見場は日本だけでなく韓国、台湾、米国のメディアなど100人近くが集結して埋まった。その中で、大会連覇への思いを口にした。

 「どのチームも素晴らしいチーム。前回大会もそうでしたけど、スムーズに勝てる試合はなかなか少ないと思う。先制されることもあれば、2、3点離されることも想定していかないといけない。特に自分はオフェンス(打線)に加わるので、しっかり落ち着いてプレーできれば、いい試合が多くできるんじゃないかなと思います」

 注目の打順は、近年慣れ親しんだ位置が有力となった。2日の強化試合・オリックス戦では2番、3日の同・阪神戦は1番で出場。

井端監督は明言を避けたが、6日の初戦・台湾ではドジャースでの定位置でもある1番での起用が見込まれる。連覇の道は、大谷の「お茶たて」ポーズから幕を開けるはずだ。

 「(台湾は)素晴らしい投手が多いと思うので入りが大事だと思う。トップ(1番)だったら出塁することが一番大事。(バットを)振ることだけじゃなくてしっかり見極めた上で仕事ができればなと思います」

 井端監督も「みんなでやるとチームの士気が高まるし、一体感も出る。昨日(3日の阪神戦)は(ヒット)6本くらいしか飲んでいないのか。10本、20本くらいいければ」と盛大な“お茶会”を期待する。そのパフォーマンスを考案したのは北山だが、指示したのは大谷。そこには大谷なりの気遣いがあった。

 「本当にまじめでおとなしくて。僕自身が気を使われるのが嫌なタイプなので、お互いに打ち解けていく中で、気軽に話せたらいいなという思いで」

 2月26日から侍ジャパンに合流。大阪の焼き肉店での決起集会にも参加し、チームにもなじんできた。

メジャーで8年間を経験した31歳。チーム全体を気にかける視野の広さも見せ、リーダーらしさも徐々に加わってきた。

 「合流するたびに年々、下の世代の人たちが増えていくので、年取ったなと思うんですけど。若々しくて素晴らしいチームだなと感じてます」

 この日の東京Dでの練習では集合写真でグラウンドに姿を見せたが、その後は室内練習場などで調整した。帰国前にドジャースで出場したオープン戦は1試合のみということもあり、2、3日の2試合は5打数無安打だった。だが、しっかりと球筋を見られたことは収穫だ。

 「体がまず状態良く、けがなくここまで来ているので、現段階では十分満足してます。ヒットが出る、出ないにかかわらず、プラン通りの3打席、2打席をこなせたのは良かった」

 日の丸を背負い、チームの先頭に立った大谷。再び世界を飲み干す自信は、みじんも揺らいでいない。(安藤 宏太)

 ◆WBCの侍ジャパンの開幕戦1番打者

 ▼06年 イチロー=右翼(VS中国) 6打数1安打だったが、チームは15安打18得点で8回コールド発進。

 ▼09年 イチロー=右翼(VS中国) 原監督は3番構想も持っていたが1番起用。だが、5打数無安打と沈黙し、チームも5安打4得点止まり。

 ▼13年 坂本勇人=遊撃(VSブラジル)  同点の4回に一時勝ち越しの左犠飛など4打数1安打1打点。

 ▼17年 山田哲人=DH(VSキューバ) 6打数1安打も、同点の4回に勝ち越しの適時二塁打。

 ▼23年 ヌートバー=中堅(VS中国) 初回先頭の1打席目に安打を放って先制のホームを踏むなど4打数2安打、2四球でチームを勢いづけた。

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