◆WBC 準々決勝 日本5―8ベネズエラ(14日・米フロリダ州マイアミ=ローンデポパーク)

 阪神・森下翔太外野手が侍ジャパンの窮地で躍動した。3回に佐藤輝の同点二塁打に続き、1死二、三塁で一時勝ち越しの3ラン。

打った瞬間に右手を挙げ、絶叫してダイヤモンドを一周した。WBC初本塁打は値千金。勝てば問答無用のヒーローだった。無念の敗退となったが「100%を出そうとした結果が、すごくいい形につながった。ああいうところで打つことを求められてWBCに選ばれたと思うので」と大舞台で力強い足跡を残した。

 初回の攻撃で鈴木誠也外野手が負傷。2回の守備から急きょ「3番・中堅」に入った。「セカンドで誠也さんが痛がっている姿を見て、あると思った。意外と冷静に入れました」と対応。鈴木の分までという思いも「もちろんありましたね」と即答し「誠也さんも結果を残したいという思いが絶対にあった。代われるように心の準備はしました」とバットに思いを乗せた。

 井端ジャパン発足時からの常連メンバー。

24年のプレミア12でも全試合で4番を務めて本塁打を放つなど、指揮官の期待に応え続けてきた。大事な試合で巡ってきた出番でも存分に力を発揮。「井端監督に使ってもらって、その経験があったからこそWBCでも堂々とできた。この経験を次の機会に生かせるように、もっとレベルアップを」と指揮官に感謝した。

 まだ25歳。今後の侍ジャパンを背負っていく男は「悔しいけど、すごく周りも見られた。一流の選手を生で体験できたことが本当にこれからのシーズン、国際試合に通じる。メジャーリーガーが多く出て、それだけで野球の怖さ、個々の強さも他の大会とは全然違うレベルの高い野球。負けてしまったけど、いい大会だなと思っています」と刺激を受けた。「メジャーリーガーを肌で感じられた、体験できたのはすごく(今後の)自分の基準になった」と実感。「まだまだ足りない部分が多い。引き続き練習を積んで、もっともっとレベルアップしたい」と、すぐに前を向いた。

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