◆第74回阪神大賞典・G2(3月22日、阪神競馬場・芝3000メートル=1着馬に天皇賞・春の優先出走権)追い切り=3月18日、栗東トレセン

 質の高い動きだった。3連勝中のダノンシーマ(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎、父キタサンブラック)は、栗東・CWコースでルトゥール(5歳2勝クラス)と併せ馬。

この日は終始手綱は抑え気味で、整えることに主眼を置いた。攻め駆けする相手に半馬身遅れはしたが、前肢で地面をしっかりと捉え、後肢で力強く蹴って高い推進力を生むフォームからは好調ぶりが伝わる。無理せず自分のリズムを保ち4ハロン84秒4―11秒3で余力たっぷりにまとめた。

 自ら手綱を執った中内田調教師は「しまい重点で(相手に)合わせる感じで。本当に調整程度でいいかなと思っていた」と意図を説明。その上で、「引き続きいい状態をキープできている。仕上がりは十分かなと思う」と太鼓判を押した。

 母に米G1馬を持ち、23年のセレクトセール1歳馬セッションで、3億1000万円の高値がついた血統馬。「もともと能力がある子だと思っていたので、大成したらいいところで走ってくれるかなと思っていた」とトレーナーは当初から素質を見込んでいた。適度な間隔を空けて大切に育てていった結果が、昨秋からの3連勝だ。オープン初挑戦となった前走の白富士Sは、上がり最速32秒7で大外一閃。「急がずにゆっくり、成長に合わせて使ってきた。

こちらの思い描いていたカーブに乗ってきてくれていると思う」。才能が本格的に開花してきた。

 初の重賞、3000メートルという長距離と克服すべきポイントもあるが、「2400メートルは上手に走ってくれる馬だし、あと数百メートルを上手に走ってくれれば。勢いに乗っていい競馬を」と指揮官は期待を込める。勝てば天皇賞・春(5月3日、京都)の優先出走権が得られる一戦。ここで結果を出し、さらなる大舞台への切符をつかむ。(山本 理貴)

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