◆米大リーグ ホワイトソックス6―3ブルージェイズ(4日、米イリノイ州シカゴ=レートフィールド)

 ホワイトソックスの村上宗隆内野手(26)が4日(日本時間5日)、日米通算250本塁打を達成した。本拠でのブルージェイズ戦に「4番・一塁」で先発出場すると、6回無死二塁でバックスクリーンへ逆転2ラン。

王貞治の26歳2か月と29日を抜く“史上最年少”26歳2か月と2日での快挙となった。この日は3打数1安打3打点の活躍。WBCでも同僚だった盟友・岡本和真内野手(29)との4番対決を制し、チームを2連勝に導いた。

 シカゴの冷涼な空気を切り裂く打球が伸びていった。村上は確信の歩き出しから、バットを離した。瞬く間にバックスクリーンへ到達。一塁ベース前で感情を解き放つように雄たけびを上げ、拳を握った。日米通算250本目のアーチは逆転の決勝2ラン。「興奮した。最高の気分です」。メモリアルな本拠初弾で2連勝の立役者になった。

 試合前に小雨が降り、気温は7度。

冷たい風も吹いていた。凍えるような寒さでも心は燃えていた。「しっかりスイングをかけよう」。1点を追う6回無死二塁。1ボールから左腕リトルの真ん中93・9マイル(約151・1キロ)シンカーを捉えた。飛距離431フィート(約131メートル)の一撃。昨年までヤクルトで246本のアーチを積み上げた主砲は、日本人選手で最速となるメジャーデビューから8戦4発で大台に乗せた。

 26歳2か月と2日での達成は王貞治を超える“史上最年少”での快挙。「早さは大事ですけど、今後どれだけ自分が打てるか、長く野球ができるかの方がすごく大事。まだまだ野球人生は続きますし、王さんはもっともっとたくさんホームラン打ってらっしゃるので、肩を並べたり抜いたりとは思ってない。これからも一本一本積み上げたい」。レジェンドに敬意を込めた。

 高め合う存在の前での記念弾になった。メジャー挑戦1年目でNPB時代に本塁打王を獲得し合ってきた岡本が所属するブルージェイズとの一戦。先輩スラッガーとはプライベートでも仲が良く、渡米後も一緒に食事に行く間柄だ。試合前は自ら岡本のもとへ足を運んでハグ。「『おはようございます』というあいさつと、いろいろですね」。内容は明かさなかったが談笑した時間は貴重だった。お互いに4番として相まみえ、村上がアーチ。三塁から見届けた岡本は「さすがだな、と。日本でもよく見てましたね」とうなった。海を渡っても尊敬し合う関係は変わらない。

 昨季のア・リーグ王者に2連勝。初回にメジャー初犠飛となる中犠飛を放つなど1安打3打点で先導した。

節目の記録も“村神様”にとっては序章。「通過点ですし、まだまだもっとたくさん打ちたい」。描いた放物線も新たな伝説の始まりでしかない。(宮内 孝太)

 〇…村上が温水洗浄便座の設置を喜んだ。入団会見時に本拠地にないことに気付いて要望。3日(日本時間4日)に自身のインスタグラムに本拠地の「TOTO」製のものの写真を投稿し、実現したことを示唆していた。利用したかどうか問われた村上は「『自分でお願いします』と言ってるんだから、使うでしょ」と笑顔。チームメートからも好評で「『最高だ』って言ってました」と明かした。

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